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#398 ノバを座らせると、スペースパフェを購入して、ノバの元に戻る

#398


 ギャラクシーホイールを離れて二人は並んでしばし歩く。やがてこの遊園地のシンボルである、ギャラクシータワー展望台に向かうエレベータに行きつく。


 ギャラクシータワーはこのインターワープステーションベータの誘導施設であるとともに遊園地のシンボルタワーにもなっているどこからでも見える建物だ。


「これ、入りましょうか」

 ギャラクシータワーを見上げながら、ミーナミがノバを誘う。


「うん、いいですよ」

 ノバも同意してくれるので、二人で列に並ぶ。


 しばらく待って高速エレベータに乗ることができる。エレベータは1k以上の長さがあるが、わずかな時間でギャラクシータワー最上階の展望台に到着する。


 展望台は外に向けて椅子と簡易テーブルが多数用意されている。ここにやってきた客は、売店で飲み物や軽食を購入して、椅子に座り、食事をしながら宇宙空間の景色を楽しめるのだ。


 展望台は遅い時間帯のためか、客はそれほど多くない。ミーナミとノバは{スペースパフェ}と名づけられたデザートを二人分購入する。


 このパフェは宇宙空間を模したブラックチョコレートに星に見立てたクリームやキャンディが飾られている人気商品だ。


 ミーナミは空席を見つけて、ノバを座らせると、スペースパフェを購入して、ノバの元に戻る。


「お待たせ」


ミーナミはそういうと、ノバと向かい合って座る。窓の外は星が瞬くきれいな宇宙空間だ。


「インターワープ3の入り口はあの辺ですか?」

 ミーナミは入り口を思われる場所を指さす。


「そうですねえ、もうちょっと右かな」

 航法ユニットであるノバはインターワープ3のアルファ口を座標レベルで正確にポイントできるが、さすがにそんな無粋な真似は今はしてはいけないことがわかるようになってきている。


 ノバはあいまいに宇宙空間のそれらしい方向を指で示してにこにこしている。


「ノバさんは本当にすごい人ですね」

「そうかな?でも私なんてまだまだだよ」


 そう言ってチョコの頭を撫でる。チョコも嬉しそうに撫でられている。


「でも、チョコが変形するなんて思ってもみませんでした」

「そうだね、変なとこ見せちゃったかな」


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