#395 ギャラクシーホイール救出、私、行かなきゃ
#395
#ギャラクシーホイール救出、私、行かなきゃ
「ミーナミさん、ごめんなさい。仕事ができちゃったみたい、悪いけど私行くね」
「ノバさん、行くってどこへ?」
ここは事故現場に近く、ステーションに簡単に戻ることはできなさそうな場所なのだから、ミーナミの疑問は最もだ。
「ミーナミさん、黙っててごめんね、私惑星エリシアスペースレスキュー隊フェニックス旗艦ルミナス乗組員なの、だからのゴンドラのレスキューに行かなきゃならないの」
申し訳なさそうなノバの申し出にミーナミはやっぱりという顔をしながら言う。
「そんな気がしていたんだ、自分はスペースレスキュー隊フェニックスに助けてもらったことがあるんです」
「えっ、いつ」
「ほら、サンディ号だよ、あれに乗っていて、ノバさんたちにレスキューされたんだ」
ミーナミの口からからサンディ号の名前が出て、ノバはあっ、あのクルーザか、と思い出す。
「そうだったんですね、無事でよかったです」
「その際にはありがとうございました」
ミーナミは、その時のノバさんの活躍がかっこ良くて、憧れたんです、とミーナミは言おうとしたとき、宇宙空間の一部がきらりと光る。
「あっ、フェニックス3号がきた、いかなきゃ」
ミーナミの気持ちを知ってから知らずか、ノバは一方的に別れを告げる。
「ノバさん、気を付けて」
「ミーナミさん、ありがと」
ここはミーナミがノバを抱き寄せて、キスするシーンが似合いそうなのだが、この二人にはそんな映画のような展開は難しいようだ。
ノバはそういうと、ゴンドラの非常出口のロックを外すと、ハッチを開け放す。そして、するりと疑似宇宙空間に躍り出る。そこにグッドタイミングでレスキューメカフェニックス3号が音もなく滑り込む。フェニックス3号はすでにチョコが搭乗してており、ノバが乗ると、くるんと向きを変える。
「ミーナミさん、じゃあねえ」
ノバはそういうと、ミーナミに向かって、ぶんぶんと手を振る。
「チョコ、ビルドアップ」
「チョコ了解」