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#389 ああ、この券でパンツもらえるんだ

#389


 付き合いの浅いカップルにとってはアンダーウエアというワードだけで次のステップを予想させることになる。


 粗相したら、どこで相手に打ち明けて、どこで着替えればいいか、着替えたものの始末はどうすればいいか、などカップルの仲を深める展開が想像できそうだ。


 まあ、カップルによっては相手のふがいなさがばれてしまい、別れのきっかけになるかもしれないが。


 粗相しなかった場合にもラブアイテムをもらえるので、期待が高まる仕組みになっている。


「ああ、この券でパンツもらえるんだ、もらさなかった時に頂けるラブアイテムって、アミルさんはなんだと思います?」


 美少女カノンからストレートにパンツとラブアイテムについて質問されたアミルはどぎまぎして顔を真っ赤にしてしまう。


「アンダーウェアって下着のことだと思いますよ・・、ラブアイテムはさあ、なんでしょうね」

 アミルの返事は恥ずかしさで最後のほうはぼそぼそになってしまい、聞き取れない。


「まあ、いいよ、行きましょう?」

 カノンはそういうとアミルの手を握ってずんずんとゲートを通過する。


 この3つのゲートを段階的にくぐらせるのは、客を飽きさせない工夫だ。


 特にカップルは長い待ち時間をどこに行くこともできず、これからのワープドラゴンへの期待をお互いの関係への期待にすり替えることができる。


 そのために、待ち時間が長いワープドラゴンであっても人気が高いのだ。


「お客様、お待たせしました、これより搭乗ゲートにご案内いたします」

 ようやくノバやミーナミ達の順番が巡ってくる。


 搭乗ゲートの前には案内係のお姉さんが、ハンドサインで中に入るように指示している。


「ようやく入場だよ、はあ、待ったねえ、さっ、ノバさん行くよっ」

 ミーナミはそういうと、ノバの手をさりげなく握って前に進む。


 6人乗りのワープドラゴン最前列にノバを先に案内し、自分も隣の座席に滑り込む。


 ワープドラゴンはその名前の通り、船首にドラゴンの頭があしらわれた小型宇宙船タイプのスペースコースターだ。


 先頭からノバ・ミーナミ、リリア・サーシャ、カノン・アミルの順番に着席する。各座席にはダブルロックのシートベルトに加えて、カウルが降りてくる。


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