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#387 #絶叫コースター ワープドラゴン よ、よし、じゃあ、行ってみよう!

#387


#絶叫コースター ワープドラゴン


「ねえ、ミーナミさん、次はあのコースターに乗ってみない?」


 ノバが提案したコースターは、宇宙一の絶叫コースターと言われているスペースコースター ワープドラゴンのことだ。この世界にもジェットコースターの本物の宇宙版があり、若者を中心に大人気だ。


「あの絶叫コースター?わ、私は苦手だなあ」

 リリアはそう言うが、ノバやカノンにはそれが演技であることが手に取るようにわかる。


 旗艦ルミナスの火器管制担当がコースターごときが苦手なわけないだろう。ハルトは本当にコースターが苦手かもしれない。まあでもここはノバを立ててあげよう。


「よ、よし、じゃあ、行ってみよう!」

 ややびびっているように見えるミーナミの先導で3組のカップルはワープドラゴンのエントランスゲートに向かう。ゲートが近づくにつれミーナミも心なしか、顔色が悪い気がする。


 このワープドラゴンは宇宙空間を模した重力軽減空間を猛スピードで駆け抜けながら、様々なギミックに次々と突入挑戦するというまさにコースターオブコースターだ。


「これなあに?」

 リリアが入り口で係員が案内しているゲートを見て尋ねる。


「リリアさん、これは身体測定のゲートなんですよ。これで異常が発見されるとコースターには乗れないんです」

「へえ、そうなんだ、私、ダイジョウブかなあ」


 ここの入口には簡単な医療スキャナが設置されており、身体に少しでも異常のある場合は入り口引き留められる。


 ゲートを通過するだけで、血圧や体重身長などの体内基礎データを瞬時に測定したり、血管梗塞などがあれば、発見することもある。本来は病院などで予備検診に使用される器具だ。


 リリアはノバに{RAIが通過して大丈夫かな、ばれないかな}というアイコンタクトを送る。実在RAIが人間用の医療スキャナにどんな反応をするのかうかつなことに実はこれまでにやったことがない。ノバは{まあダイジョブだよ、なんとかナルサー}とこれもまたアイコンタクトで返す。


「さ、さ、通りましょう」

 ミーナミはノバと手をさりげなくつなぐと、ゲートを一緒に通過する。


「ぴんぽーん、異常なしです、どうぞお通りください」

 ノバが無事に通過したことをチラ見して、リリアとサーシャ、カノンとアミルも無事にさらっと通過する。



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