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#383 へえ、ろまんちっくな空間なんだ、私は行きたいっ!

#383


「ハルト隊長、プラネタリウムってなんですか?」

 テラスの案内板を見ていたリリアが不思議そうにハルトに尋ねる。


「プラネタリウムっていうのはねえ、空の動きをシミュレーションして、星が動く様子を見せてくれる施設だよ」

 前に見たことがあるルミナが説明する。


「星の動きなんて、その場所に行って見る方がきれいな気がするけどね」

 ティアナはさらりとそういうが、一般人はそうそう星の彼方へ行く機会などない。


「まあ、俺たちは星々の向こうに行くことができるけれど、とてもロマンチックな空間だよ」

 ルミナの説明をハルトが補足する。


「へえ、ろまんちっくな空間なんだ、私は行きたいっ!」

 ロマンティックがどのようなものかわかっているのか、一番怪しいティアナがすぐに同意して、すかさずハルトの左腕を取る。


 右側ではティアナに負けじとルミナがハルトの右腕を取る。そして、ルミナとティアナは両側からハルトをはさみつけてプラネタリウムに向かってハルトを連行する、いや腕を組んで向かう、うらやましい限りだ。


「さて、残されたわっしらはどうするかねえ」

 3人の様子を見ていたノバは、やれやれといった感じでチョコを肩に乗せたまま適当な方向にぶらぶらと歩きだす。


「ちょっとまってよ、ノバ姉とチョコ」

 リリアとカノンはそういうと、ノバチョコを追いかけて慌てて駆け出す。


 アリスはというと、既に別の方向に一人全速力で駆け出している。アリスのことなので、きっとまた何か面白いものを見つけたのだろう。


「ハルトより総員、これより自由行動だよ、2h後にスペースショップ前に集合せよ」


 さすがハルトだ、ちゃんと指示を出してから拉致されるあたり、隊長らしい。その指示を見てからノバチョコペアとリリカノペアの4人は連れ立ってメインストリートをぶらぶらと歩く。


 すれ違う人や通りの向こうを歩く人が気のせいか、この見た目は3人、実は4人に吸い寄せられるように顔が動くのがわかる。


 4人と言ってもチョコはネコなので、3人の粒揃いの美少女、一人は肩にクロネコを乗せている、がそぞろ歩きをして通りを流しているので、どうしてもそっちに目がいってしまう。


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