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#379 おっ、みんな可愛いぞ、ナンパされるかもな、じゃあしゅっぱーつ!

#379


 カノンはスペースレスキュー隊フェニックス制服着用の時はニヒルなクールビューティだし、名前の通りのキャノンを構えれば、大砲娘の異名にふさわしい雰囲気をまとう。


 だが、私服のカノンのこの可愛らしさはどうだ。なんちゃって制服風の衣装をまとった姿はまさに現役高校生その人だ。


 カノンは人前に出ることに慣れていないせいか、制服じゃない服に自信を持てないのか、恥ずかしそうにはにかみながらうつむく姿が多く、何人の男子高校生の心に突き刺さるのか想像もつかない。


 アリスは自前のさらさらストレートの金髪ロングをツインテールに結んで、作業服代わりのエプロンをしている。そして周囲を眷属のマイクロマシンに護衛させるモノづくり系美少女の姿にはずきゅんとくるものがあるが、男はいらないオーラを醸し出しており、近寄るには勇気が必要だ。


 トラッドファッションのハルトと美少女お嬢様集団は、支度を終えるとブリッジに整列する。

「おっ、みんな可愛いぞ、ナンパされるかもな、じゃあしゅっぱーつ!」


 ハルトはそういうと、ルミナを右手にティアナを左手に握って、ノバチョコ、リリアカノン、そしてアリスMM=マイクロマシンを従えて、艦内ビークルに搭乗する。


#インターワープステーション2ベータに上陸


 ビークルはすぐに動き出して、旗艦ルミナスの外に走り出る。ビークルは全員を乗せたまま、24番ポート審査ゲートに向かう。


 通常であれば厳密な審査が必要であるが、エリオット国王の身内扱いなので、ノー審査でステーションに入ることができる。


「ねえねえ、ハルトさん、ここに来たの久しぶりね、懐かしいね」

 ルミナはティアナが知らないここ惑星ルクレアインターワープステーション2ベータでの思い出を盾にした珍しいマウント攻撃だ。


「そうだなルミナ、ティアナはここは初めてだろうから、前に訪問したところを一緒に行ってみないか」


 ルミナはしまった、これぞやぶへびと思ったものの、後の祭り、でもそんな感情はおくびに出さず、平然と返事をする。


「ええ、もちろんですわ、ハルトさん」


「ねえねえ、私はここに来た記憶がないんですけど・・・」

 アリスがすかさず二人の会話に割り込んでくる。


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