#374 宇宙船が彼女ですが、何か 第3巻 連載開始
#374
宇宙船が彼女ですが、何か 第3巻
#任務その5 惑星ルクレアに向けて遠足の最中です、念のため
#ハルトの求婚
「ルミナ、俺の妻になって欲しい、今すぐにだ」
「えっ、ハルトさん、うれしい」
「ええー、私は、私は?」
ティアナが叫ぶ。
「ティアナ、あなたも俺の妻になって欲しい、今すぐにだ」
「あっ、きゃあー、うれっしいよお、なるなる、もう取り消しできないからね」
「ルミ姉、ティアナは、ハルト隊長ととうとう結婚だねえ、時間がかかったねえ」
ノバはとってもうれしそうだ。
「ついでに、いうけど旗艦ルミナスはインターワープ3を無事に通過、量子ツインエンジン出力80%で惑星ルクレアの衛星ステーションに向かって航行中だよ」
「ノバ、ありがとう」
ハルトはワープスーツ(男性用、ゲロ対応)からいつもの隊長服に着替えてきりりとしている。次に姿を現したのはルミナだ。
カプセルから出た時の神々しい出で立ちは元に戻り制服姿だ。ルミナは自然な動作でハルトの横にすっと佇み、ほほ笑む。これはもう妻の余裕ではないのか。
ティアナは姿を現すと、これもまたいつものティアナに見えるが、髪は前よりも少し長く、動作も落ち着いているように見える。
ティアナは持ち前の王女としての風格をまといつつ、淑やかな人妻を演じているようだ。
この姿からは切り込み隊長の異名はこれっぽちも感じることはできないだろう。ティアナはしずしずと歩くとハルトの左隣に凛として立つ。
#ハルトはルミナとティアナと結婚する
「総員、みんなも知ってのことだと思うが、自分ハルト・アマギはこのたび結婚して、妻を持つこととなったので、ここに報告する」
「おおーっ、いいぞー」
ノバやリリア、アリスが下品にもヤジを飛ばす。
「では二人の妻を紹介する」




