#その373 ルミ姉、ティアナ二人ともいつから女神様になっちゃったの? 第2巻 完
#その372
ハルトはきっと人類の中でも最もRAIに近い存在なのであろう。記憶媒体からもれて、宇宙船に寄生したルミナと交感できたのも決して偶然ではあるまい。
宇宙の果てに放りだされていたノバやリリア、なぜか大統領になっていたアリス、衛星キャノン化していたカノン、極めつけは人間にたどり着いたのに収まりきらなくてアンドロイド化していたティアナ、これからどう化けるかわからないチョコと人類であるハルトが助け出したRAI達は今や人類を助けるレスキュー隊として嬉々として活躍しているというのは、物語として出来すぎではないだろうか。
#インターワープ3 ワープアウト
「ノバより総員、間もなくインターワープ3をワープアウトするよ」
ハルトは桃源郷をさまようような夢うつつの中でノバのコールを聞いて、我に返る。
「ノバよりチョコ、ハイパードライブカットオフ5秒前、4,3,2,1,0」
「チョコより、ハイパードライブ停止、ワープアウト5秒前、4,3,2,1,0」
ノバチョコの連携により、旗艦ルミナスは無事にインターワープ3を通過する。
「アリスよりハルト隊長、ルミ姉、ティアナ、着いたよ」
「アリス、ご苦労」
カプセル内のマイクロウオーターが抜かれて、ハルトは一気に現実に戻る。やがてカプセルが開けられると、ハルトが外に出る。次にルミナとティアナが順番に外に出る。その姿を見たアリスが思わず叫ぶ。
「ルミ姉、ティアナどうしたの、その姿!」
アリスが驚くのも無理はない。
ルミナとティアナの長かった髪はますます伸びて、地面につきそうなくらいになっている。しかも二人ともブロンド金髪だ。スリップドレスもうっすらと光を発している。その姿はまるで、
#女神さまになっちゃった
「ルミ姉、ティアナ二人ともいつから女神様になっちゃったの?」
そう、ルミナとティアナは教科書でよく見るミロのビーナスもかくやという姿だ。ハルトはカプセル内でのこと、今の二人の姿を見て思わず叫ぶ。
第2巻 完
第3巻へ続く しばらくお待ちください。




