表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
359/699

#その359 うん、これこれ、これでござるよ、ささ、ハルト殿、お毒見をどうぞ

#その359


 それを聞いたアリスはすかさず返事をする。


「おっけー、おっ、調剤処方箋がチョコからもう来てるよ、さっそく調剤してくるねー」

 言うが早いか、ぴゅーっとダッシュしてアリスは工房に行ってしまう。


「まあ、ワープ酔いが少しでも楽になるなら、ありがたいことだ」

 ハルトはそういいながら、みんなが心配してくれてうれしいのである。


 ハルト達はお茶を飲みながら一服していると、通路をアリスがどたどたと戻ってくる音がする。


「ハルト隊長、おまったせー、ワープ酔い防止薬の調剤ができたよー」

「アリス姉さん、さすがですな、もうできたのでござるか」


「うん、似たようなのを前に調剤したことがあるから、速くできたよー」

 アリスはそういうと、藥包をチョコに渡す。チョコはふんふんとにおいをかぐと、大きくうなづく。


「うん、これこれ、これでござるよ、ささ、ハルト殿、お毒見をどうぞ」

「チョコ、アリス、ありがとう」


 ハルトはそういって藥包を受け取る。紙包みをほどくと、真っ黒で真ん丸の薬が2粒出てくる。


「これは前の世界でも似たような薬があったぞ、そいつはおっそろしく苦くて・・・」


「ささ、ハルト殿、さっそく飲んでみてくだされ」

 チョコがうながし、アリスはもう水も用意して待っている。


「それでは・・」

 ハルトは二粒を口に含む。


「ううう、なんだこの苦さは・・・」

「ハルト殿、それがいいのでござるよ」

 チョコは涼しい顔である。


 吐き出すわけにはいかないので、ハルトはコップ一杯の水と共に目を白黒させながらなんとか飲み下す。


「うへー、にがい・・・」

 ハルトは舌をべーと出して、水で口直しをしている。


「隊長殿、これでワープ酔いもだいぶ軽減されるはずでござる」

「チョコ、ありがとうな」

 ハルトがそういうとアリスはすかさず突っ込む。


「チョコの黒丸ってすごいねー」

「いや、拙者の薬など大したことはないでござるよ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ