#その356 #任務その5 ご苦労様ピクニックに行こう!
#その356
「やった、パーティだ、パーティだ」
二人が子供のように騒ぐので、こら本部長の御前だぞ、とハルトは一応くぎを刺す。
その夜、フェニックスベース迎賓館では一晩中パーティが続き、にぎやかな声がベース内に響き渡るのである。
#任務その4 クルーザーイルカ号を救出せよ 完了
#任務その5 ご苦労様ピクニックに行こう!
惑星エリシア衛星軌道から離れることができなくなった学生練習宇宙船からのレスキュー要請は、ティアナがアドバイスという名前の叱咤激励罵詈雑言を浴びせながら、なんとか地上に着陸させることに成功した。
準備不足によるエネルギー切れで、無事に帰還できた今、彼らは良い経験を積むことができたのではないじゃろうかとティアナは思いながらレスキューベースに帰投する。
「みんなご苦労様だった、それでは、これで解散」
エリオット司令長官の一言で解散となり、迎賓館にもどってまたもや慰労パーティを始める。
パーティーは本部からのケータリングをつまみながら立食形式で行われた。特にケバブとハンバーガーが人気だ。リリアもカノンも勤務中以外は隊服ではなく私服なので、普通の女子に戻る。
「ねえ、みなさん、ここのところ、レスキュー任務が続いたよね」
ティアナが唐突に手を挙げて、問いかける。
「おっ、ティアナなんかいい提案があるのか?」
ハルトが話に乗ってくる。ティアナが続ける。
「みんな任務をしっかりやってくれたから、疲れがたまっているんじゃないかな」
「そうだよね、だからここはみんなしっかり休んで・・・」
そんなルミナの言葉にティアナが強引にかぶせてくるのはいつもことだ。
「だったら、みんなでお疲れ様旅行に行ったらどうかな?」
「ティアナ、それは名案だ」
「うん、私も賛成」
ハルトもカノンもすぐに賛成する。ルミナがちょっと不安な顔をする。




