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#その355 まず考えられるのはインターワープ3の機能不全だろう

#その355


「だって、釣りなんかしたことないんですもん、仕方ないもん」

 ルミナはそういうとほっぺたをぷっとふくらませて不服を表現する。


「ルミナ艦長、後で詳しく教えてあげるから・・・」

 ハルトはルミナのご機嫌を取るために、顔色を見ながら耳元でそっと言う。


「ほんと!やったー」

 ルミナはハルトに自分だけ言われて、うれしくなる。


 その日の夜、惑星エリシアのフェニックスベースに帰還したスペースレスキュー隊フェニックスの面々は、ベースである迎賓館でくつろいでいる。


 そこにスペースレスキュー隊フェニックス司令長官であるエリオット国王陛下がベースにやってくる。


「やあやあ、みんなご苦労様」

 エリオット司令長官は迎賓館のホールにやってくると、フェニックス隊のメンバーに挨拶する。


「エリオット司令長官、わざわざお越しいただき恐縮です」

 ルミナが敬礼をして挨拶をする。


「いや、クルーザレスキューの通報を聞いて心配で心配で、つい無理を言ってきてしまったんだよ」


「そうですか、それはご心配をおかけしました。おかげさまで今回の任務もみんなのおかげでこなすことができました。ではさっそくですが・・・」


 ハルトがそう切り出すと、フェニックスベースの会議室で報告会が始まる。

「それでだな、インターワープ3で異常が観測されたんだ」


 エリオット本部長は事の次第を詳しく説明する。

「はい、それでIWにクルーザが引き込まれる現象が起きました」


 ハルトがそういうと、リリア、カノン、アリス、ノバ、チョコもうなずく。


「原因だが、まず考えられるのはインターワープ3の機能不全だろう」

「そうですね、設備自体は十分なので定期メンテナンスでも問題はなさそうです」


「うむ、その場合は想定内だからいいのだが・・・」

「そうですね」


 エリオット本部長とハルトはしばらく考える。そしてエリオット本部長がいう。


「まあ、フェニックス隊が心配しても仕方がないことだ、おいおい対策は考えていこう」

「エリオット本部長、これからもよろしくお願いします」


「うむ、今日はパーティーを準備したから、みんなで存分に楽しんで欲しい」

 それを聞いたリリアとティアナはが案の定騒ぎだす。


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