#その351 止めたところで、ノバチョコはどうせやるんだろう
#その351
「アリスより、そうなるんじゃないかと思って、{太公望}にはリバースモードがつけてあるよ」
「リバースモードって何?」
「{太公望}のアンカーをフェニックス2号にひっかけて、命綱替わりにして、ノバチョコにはインターワープに突入してもらえば、万一の場合でも、フェニックス2号が引っ張れるモードだよ」
「アリス姉、それいいね、さっそくやろう」
ノバチョコのティアナも、フェニックス2号も納得したので、今度は隊長ハルトに具申する。
「というわけで、ハルト隊長、許可をください」
「止めたところで、ノバチョコはどうせやるんだろう」
「そうですよ」
「じゃあ、思い切ってやってこいよ、サポートを全力でやらせてもらうから」
「ハルト隊長、ありがとう」
ノバチョコはそういうと、ティアナそれからフェニックス2号と並んで体制を整える。
「アリスより、じゃあ、{太公望}リバースモードにするよ」
アリスはそういうとモニタを操作する。
太公望からはフックが伸びて、それをフェニックス2号がキャッチする。
「ティアナ、{TURIBITO}待機モードにセット」
「ティアナ了解」
「じゃあ、いくよ、作戦スタート」
アリスが宣言する。
「ノバチョコ、いきまーす」
#ノバチョコIW3に突っ込む
フェニックス3号はワイヤをフェニックス2号と結んだまま、黒い双頭に深紅のラインが刻まれた槍となって、インターワープ3に侵入する。
「チョコ、コースOK、このままイルカ号に接近するよ」
「チョコ了解」
インターワープは通常よりもエネルギー密度の高い宇宙船に対して、通路自体を青く発光して、警戒しているようにも歓迎しているようにも見える。
フェニックス3号はそのまま一直線にイルカ号に接近する。ワープ内の周囲とは隔絶された時間軸をさらに横切るようなイメージでフェニックス3号はイルカ号の目の前に出現する。




