#その35 プラズマジェネレータ動作開始、宇宙線をプラズマエネルギーに変換充填します
#その35
「そうだな、目的地は惑星・・・なんていったけ」
「ハルト船長、惑星アルメリアです。」
「そうそう、そこを目的地しようじゃないか」
「ハルト船長、了解」
ルミナはそう復唱する。
「プラズマエネルギーはどのくらいたまってるの?」
「ハルト船長、プラズマジェネレータの調子がいいので、おかげさまで満タンです」
「じゃあ、しばらく大丈夫だね」
「では、プラズマエンジン始動します」
ルミナはそういうと、プラズマエンジンの始動シーケンスに入る。
この宇宙世界には宇宙線が休むことなく四方八方から降り注いでくる。その宇宙線は人類にとっては毒性が強く、直接浴びれば寿命を縮めることになりかねない。
この宇宙線をキャッチして、効率よくエネルギーに変換するのがプラズマジェネレータだ。地球で言うところの太陽光発電によく似ている。宇宙線のプラズマ変換は効率よくエネルギーを得ることができる手段の一つだ。
「補助エンジン始動します」
ルミナはそういうと、宇宙線をプラズマエネルギーに変換するジェネレータを動かすために補助エンジンを始動する。
シュイーンという音ともに補助エンジンが割と静かに動作を開始する。
「プラズマジェネレータ動作開始、宇宙線をプラズマエネルギーに変換充填します」
「ルミナ了解、任せるよ」
「船長、各段階は船長が承認することで動作する仕組みになっています」
「そうか、じゃあしっかり承認するね」
ハルトはルミナの申し出にそういうと気を引き締め直す。ハルトの承認が必要と言うことは失敗するとしっぺ返しはハルトに返ることを意味する。
「プラズマエネルギー変換10%完了」
「ルミナ、プラズマエンジン始動までにプラズマエネルギーはどの位変換する必要がある?」
「ルミナより船長、50%もあればOKです」
「よし、変換を続けてくれ」
「ルミナ了解、変換継続します」