#その349 太公望からのドッキング要請あり、ノバチョコ承認!
#その349
そして、宣言する。
「チョコ、ビルドアップ、フェニックス3号!」
その瞬間、チョコはブースタ型にビルドアップし、そのままスペースバイクと一体化する。
「チョコ、シールド展開」
「チョコ了解」
チョコはそういうと、フェニックス3号の防御用カバーであるシールドを展開する。シールドを展開したフェニックス3号は前方にドリルを搭載した槍にも見えて、とてもかっこいい。
「フェニックス3号、発進しまーす」
ノバチョコはそういうと、開いているコンテナ扉から宇宙空間に浮かび上がる。
「リリアよりノバチョコ、すぐ射出するから太公望を受け取って!」
「ノバチョコ了解、ありがとう」
ノバチョコはそういうと、右腕に装備している合体用コネクトシールドを出して、太公望の受け取り体制をとる。
「アリスさん、ところで太公望ってなーに?」
チョコは太公望を知らないのか今更ながらアリスに聞く。
「受け取ればわかるよー」
アリスの返事と同時に太公望らしきものがフェニックス3号めがけて射出されて飛んでくる。
「太公望からのドッキング要請あり、ノバチョコ承認!」
ノバチョコははそういうと左腕を前に突き出して、太公望と相対速度を合わせる。相対速度ゼロになり、太公望と並ぶと、フェニックス3号は太公望を左側のコネクタにセットする。
ノバチョコのモニターにはコネクト成功が表示されて、今、フェニックス3号と太公望は一体化する。
太公望はぶっとい釣り竿である。手元には大型リールが装備されている。ノバチョコはコネクタシールドに太公望を接続する。すると、ノバの手元に太公望の諸元やら操縦データが送られて、即時に使い方を理解する。
「よーし、太公望やるよー、大物狙うからね」
ノバチョコはそう宣言すると、太公望をつかんだ両腕を振り上げ、そして体全体をしならせると、太公望を背中に背負う。
「せーの!」
太公望を思いっきり前に振り出すと、おもりとフックがクルーザーイルカ号に向けてすごい勢いで射出される。




