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#その345 フェニックス2号は動くメカ工場だ、胴体内に入れ替え可能なコンテナを装備できる

#その345


 ゆっくりとワイヤを巻き上げるとやがてワイヤはぴんと張って静止する。しばらくはそのまま静止できるが、イルカ号はIW3に引き込まれて、ティアロイドをIW3にイルカ号ごと飲み込もうとする。


 ティアナは負けまいとティアロイドとクルーザを背中合わせにし、背中に装備しているバーニヤを吹かしてクルーザの移動を止めようと踏ん張る。


 ティアロイドを高速加速することができるバーニアはそれなりのパワーがあるが、そのバーニアをもってしても、じりじりとIW3内部に引き戻されていたクルーザとなんとか力が釣り合って綱引きのようにその場に留まるまでがせいぜいである。


 一瞬でも気が緩むと、ワイヤが切れるか、ティアロイドもろともIW3に突っ込みそうで、とても怖い作業だ。


 レスキュー艦ルミナスはその頃、衛星軌道から惑星軌道を経て、宇宙空間飛行へと遷移する。ティアロイドの必死の活動は逐次旗艦ルミナスに伝えられる。


「アリス、この状況をどう分析する?」

 パネルを操作して何かを分析しているアリスにハルトは尋ねる。


「そうですね、惑星エリシアの重力より強い力で引っ張りこもうとしているますね」

「インターワープは双方向じゃなかったのか?」


ハルトは疑問をアリスに質問する。


「そうです、そうです、インターワープの原理からするとおかしな現象だけどその力より強力な牽引機で引っ張るしかなさそうですね」


ふーむ、とハルトは考える。


「そうか、アリスなんとかなるか?」

「なんとかするっきゃないんでしょ?」


「よし、わかった、リリア、カノン、アリス、ノバとチョコ、フェニックス2号で出てくれ」

「了解!!!」


 リリア、カノン、アリス、ノバ、チョコの4人と黒ネコ1匹はブリッジ後部の椅子に座る。チョコはノバの方の上だ。すると椅子ごと下方に移動する。椅子はそのままフェニックス2号の操縦席にセットされる。


 レスキュービークル・フェニックス2号=FX2号はアリス発案の動くメカ工場だ。胴体内に入れ替え可能なコンテナを装備することができる。


 見た目はずんぐりむっくりの小型宇宙船である。ティアロイドほど俊敏に動くことはできないが、レスキューメカを搭載して、レスキュー対象のすぐ近くまで行くことができる動く工場だ。



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