#その338 ノバさんや、基本的なことを聞いてもいいかな?
#その338
「あ、ハルト隊長、現地でないとはっきりしませんが、境界じゃないかとと思うんだけど」
「ノバさんや、基本的なことを聞いてもいいかな?」
「ハルト隊長、なんでしょう?」
「インターワープって双方向だよね」
「そうですね、どっちからも出入りできるね」
「じゃあ、入った口からしばらく進んだ後で、引き返すことはできるのか?」
「インターワープに入れば加速が始まるから、引き返そうとすると、船体に変な力がかかって壊れちゃうんじゃないかなあ、やったことないけど」
「レスキュー発信者は、よくその場所に留まっていられるよねえ」
「インターワープは入りながら加速するし、いったん入れば出るまで止まれないから、加速前か加速終了直後にひっかっかたんじゃないかなあ」
古のRAIであるノバであってもIWについてはわからないことがあるらしい。
「ノバ、ありがとう、インターワープの癖がなんとなくわかったよ」
「ハルト隊長、RAIにとってもインターワープはわかっていないことが多いから、気を付けたほうがいいかもね」
「そうだなノバ、まあ細かなことは現地に行ってみないとわからないか」
インターワープの管理に王国以外の国や惑星が関わっていることを考えると、エリオット司令長官の逡巡もわかる。
だが、インターワープに救助を求める人がいることは事実だ。ならば、スペースレスキュー隊フェニックスの出動だ。
「エリオット指令長官、出動許可をください」
ハルトは司令長官本部長であるエリオット国王に出動許可を催促する。
エリオット国王が出動を許可することでスペースレスキュー隊フェニックスの活動がこの国で公に認められ、国の後ろ盾を得ることができる。
#スペースレスキュー隊フェニックス出動
「よし、スペースレスキュー隊フェニックスの出動を承認する」
エリオット司令長官から出動が許可される。
「はい、これよりレスキュー隊フェニックス、出動します、総員ビークルに搭乗せよ」
フェニックス隊員は、ただちに出動準備に取り掛かる。




