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#その318 すぐにガス欠になるんだよね、それが最大の欠点・・・って聞いちゃいないか

#その318


「フェニックス3号はプラズマエネルギー圧縮充填容量がミニマムだから、プラズマジェネレータを上手に使わないと、すぐにガス欠になるんだよね、それが最大の欠点・・・って聞いちゃいないか」


 ぽーん、ぽーん、カウル内のエネルギ-ゲージが残り一つとなって点滅している。


「ね、ねえ、チョコさん、ガス欠、みたい、なんだけど」

「ノバ姉、そのとおりでござる。使いすぎはだめでござるよ」

 チョコは涼しい顔でノバに告げる。


「チョコー、なんでいってくれなかったのよお」

「ノバ姉はガス欠なんてケチなことを気にしないって判断したでござるよ」


 調子に乗ったノバチョコが操縦するフェニックス3号は仕様通りプラズマジェネレータからのエネルギー生成が間に合わず、旗艦ルミナスまであとちょっとのところであっけなくエンジン停止。


 宇宙空間を慣性でさまよっているところを、探しに来たティアロイドに捕獲、フェニックス隊旗艦ルミナスまで牽引されるはめとなる。


 そこに待っていたのは、言うまでもなく、ルミナ艦長とハルト隊長のきつい説教である。ブリッジに正座したノバとチョコ?を相手に艦長であるルミナがクドクドと今回の問題点や今までのノバの行いまで、説教オブエンドレスだ。


「もう、ノバもチョコもわかったかしら」

「はーい」


「承知、でござる」

 ヤンキーとネコ相手ではルミナもさすがに疲れたのであろう。


「じゃあ、今回はこれでおしまい、これからは二人とも気を付けること、いいわね」

 ルミナの言葉で説教タイムはようやく終わり、二人は解放される。


「ハルトより総員、まもなくフェニックスベースに到着する。到着整備後、迎賓館ロビーに集まって欲しい」

「了解!!!」


フェニックス隊旗艦ルミナスは曳航していたオルカ号を衛星宇宙ステーションに預けると、惑星エリシアへの降下を開始する。


「ルミナよりノバ、重力コントローラ作動」

「ノバ了解」


「ハルトよりノバへ、フェニックスベース進入コースは海中にしてくれ」

「ノバ了解、久しぶりですね」


 ノバはルミナスの航法コースを設定し、ゆっくりと大気中を地表と向かう。ルミナスは久しぶりにフェニックスベース本来の出入り口である海中を利用するために、海上へふわりと着水する。


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