#その310 ごめんごめん、チョコ・ショコラさんはSAIと判明しました
#その310
丁度いいタイミングでハルト隊長が右舷デッキに姿を現す。
「ぱんぱかぱーん、では、発表します、じゃん!」
「アリス、じらさないでよ」
「ごめんごめん、チョコ・ショコラさんはSAIと判明しました」
「アリス、SAIってのはなんだ、わかりやすく説明してくれないか」
ハルトがアリスに聞く。
「ハルト隊長、SAIはSuperAIといってRAIの眷属なんです」
「アリスの眷属がマイクロマシンってことだけど、みんなにとって眷属ってなんなの?」
「そうですね、眷属っていうのは、まあ、部下とか手下ってあたりでしょうか」
「意義あり、眷属は弟子って言葉が近いと思うな」
ノバがすかさず意見する。
「そう言ってもらえるとわかりやすいな、でアリス、結論は?」
一通りやりとりの後、アリスが結論を言う。
「じゃじゃーん、チョコ・ショコラはずばりノバ姉の眷属です」
「ええーっ、アリス、それはびっくりだよ、リリアは同じRAIだし、カノンちゃんは眷属かと思ったらどうもリリアと同族っぽいし・・」
「それでですね、チョコ・ショコラはノバ姉と90%同じってことがわかりました」
「アリス、それって本当?」
「ほんともほんと、このアリスが100%保証しますよ、余分なものは除去済みで、おまけに各種予防注射もしておきました」
「うわあ、とってもうれしいいい・・」
ノバは小躍りして喜ぶ。
「アリスよりハルト隊長、そんなわけでチョコ・ショコラは問題なくフェニックス隊にお迎え出来ますよ」
「ハルトよりアリスへ、うん、それはいいね、で当のチョコ・ショコラはフェニックス隊に入る意思はあるのかな?」
ハルトはチョコ・ショコラをじっと見て返事を待つ。チョコ・ショコラはテーブルの上で居住まいを正してハルトに向きなおす。
「ハルト隊長殿、このチョコ・ショコラをぜひ貴隊に入隊させてもらえないだろうか?」
チョコ・ショコラはそういうとネコの姿のまま深く腰を折る。
「チョコ・ショコラさん、フェニックス隊隊長として、入隊を許可します、こちらこそよろしくお願いします」




