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#その294 ハルト隊長、大丈夫だって。ちょっと聞いてみるだけだから

#その294


 ティアナはルミナスとの通信回線を維持したまま、オルカ号に接近する。途中からは動力もカットオフして、慣性のみで近づいていく。余計な刺激は極力減らす。


「オルカ号、こちらスペースレスキュー隊フェニックス所属ティアナです、聞こえますか」

 ティアナの呼びかけにオルカ号の船長サイトが応答する。


「こちらはオルカ号船長のサイトだ、聞こえてるよ」

「オルカ号は惑星エリシアとルクレアを結ぶ定期航路の連絡フェリーですね」


「そのとおりだ、もう間もなくエルシアに到着する予定だったんだ、それがこんな目にあっちまったんだよ」


「そうですか、それは大変ですね、フェニックス隊が解決方法を一緒に考えさせてもらってもいいですか?」

 ティアナはなるべく刺激を与えないように船長サイトに丁寧を心がけて質問を続ける。


「ああ、ありがとう、こんなに声がきれいなお嬢さんが一緒にいてもらえるだけで心強いよ」

「サイト船長ありがとう、ところで、犯人から今までにどんな指示がありましたか?」


「ああ、そうだな、まずオルカ号に爆発物を仕掛けたこと、その爆発物は停船すれば爆発すると脅されているよ」

 ティアナは船長から聞き取った内容を確認する。


「ありがとうサイト船長、じゃあ、ちょっとその犯人に直接いくつか質問してもいいですかね?」


「おい、ティアナ、犯人に何を聞くつもりだ?」

 ハルトはティアナの交信をモニタしつつ、また何かしでかすのではないかと心配になる。


「はい、ハルト隊長、爆発物の爆破の仕組みはどんなのかな~って聞こうと思って」

「おい、ティアナ、そんなこと聞いて大丈夫なのか?」


「ハルト隊長、大丈夫だって。ちょっと聞いてみるだけだから」


 そういうとティアナはヘルメットに内蔵されている骨伝導マイクをONにする。宇宙空間無線機にプリセットされている宇宙公開周波数を使って犯人によびかける。


「ああー、ああー、こちらはスペースレスキュー隊所属フェニックス1号、オルカ号に爆弾を仕掛けた犯人さん、聞こえますか」

「・・・・」


「あれ、聞こえないかなあ?おーい、犯人さん?」

「こちらオウアク、爆弾を仕掛けた組織だ」


 ハルトは犯人は呼びかけには応じないだろうと予想していたが、なんと返事をしている。


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