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#その283 ハルトは後ろから聞こえてくる衣擦れの音を聞きながらドキドキしてしまう

#その283


 どうやらルミナは自分の婚約者であるハルトと一緒にお風呂に入りたいようだ。しかし、さすがに年頃の娘さんだ。こんなことお願いするなんて恥ずかしいに決まっているだろう。


「ダメ、ですか?」

 ルミナは上目遣いでハルトを見つめる。


「うっ」

 ハルトはそんなルミナのお願いを断ることなどできない。


「分かったよ、一緒に入ろう」

 ハルトがそう言うとルミナの顔がパァーっと明るくなる。


「はい!ありがとうございます!」

 こうして、2人はお風呂に入ることになった。


 脱衣所に着くと、早速服を脱ぐ。お互い背中合わせになって服を脱ぎ始めると、ハルトは後ろから聞こえてくる衣擦れの音を聞きながらドキドキしてしまう。RAI実在人工知能であるルミナの衣擦れがどのような仕組みでハルトの耳に届くのかはわからないが。


(落ち着け〜、落ち着くんだ〜)

 ハルトは自分に言い聞かせるようにして心を落ち着かせる。そして、ハルトが振り向くとそこには体に白い湯あみ着をまとったルミナの姿がある。


「お、おぉ・・・」

 思わず声が出てしまうほどに美しい姿だ。


 透き通るような白い肌にくびれたウエストとヒップラインに張り付いている湯あみ着が非常に美しく芸術的だ。まるで女神のような美しさだと感じたほどだ。


「ハルトさん、じゃあお風呂に入りましょうか」

 ルミナは戸惑うハルトを促して浴室に先行する。


「おう、ルミナ」

 ハルトはルミナに促されるまま浴室へと入る。二人は洗い場で軽く体を流して湯船に浸かる。


「ふうーーー、いやあいい気持ちだ」

 ハルトは久しぶりの入浴に感嘆の声が自然に出る。


「ふぅ〜私も、気持ちいいです〜」

 ルミナも気持ちよさそうな声を上げる。


 そんなルミナを見ているとハルトも癒される。しかし、問題はこの後である。


(さて、どうやって洗うかだな)

 ハルトは考えている。


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