#その280 サンディ号は無事惑星エリシア宇宙空港に着陸、レスキュー成功しました
#その280
「ティアナよりリリア、カノン、サンデイ号はいい感じに速度を保っているよ。もう加速してないよ」
ティアナの言う通りサンディ号の速度は穏やかであり、船体が灼熱することはないようだ。リリアとカノンのUKASU操縦により、サンディ号の落下速度はさらにゆっくりになる。
「ティアナより、いいよいいよ、そのまま、ゆっくり降下して・・・」
「ティアナよりサンディ号、あとちょっとだよ、がんばって」
上空からゆっくりひらひらと降下するサンディ号を地上からも認識できるようになる。ティアナはロックワイヤを駆使して、サンディ号をフェニックスベースから離れた宇宙空港に誘導する。
付近の地表にはエリオット司令長官が手配した地上救急隊が待機している宇宙空港の滑走路が見えてくる。
「ティアナよりサンディ号、これより地表に着陸します、ランディングギアを出せますか」
船長ミーナミはサンディ号のモニタを操作して、地上用ランディングギアを船体より降ろす。
ランディングギアがちゃんと降りたことを示すインジケータがグリーンになり、モニターにギアの様子が映し出される。
「サンディ号了解、ランディングギア、出しました、オールグリーンです」
「ティアナより、さあ、着陸するよ」
「サンディ号、行きます」
「了解、あと10,9,・・・3,2,1,0、着陸!」
かくしてサンディ号は宇宙空港滑走路にふんわりと着地し、ごく短距離を地上滑走して、停止する。サンディ号のミーナミ、ミーシャ、アミルの3人は停止後、サンディ号のハッチを開けて、滑走路上に避難する。そこにティアナが様子を見に現れる。ミーナミたちはティアナが美しくも大きなアンドロイドであったことに驚く。
「ティアナさん、レスキュー隊のみなさん、本当にありがとう」
ミーナミたち3人は滑走路の隅に並んで、ティアナに頭を下げる。ティアナはフェニックス隊を代表して、礼を受ける。
「みなさん、こんにちは、無事でよかったですね」
ティアナはミーナミたちにそういうと、再び上空へ飛び上がる。上空でハルトに任務終了報告を行う。
「ティアナよりハルト隊長、サンディ号は無事惑星エリシア宇宙空港に着陸、レスキュー成功しました」
「よし、みんなよくやった」
「アリスより、UKASUをフェニックス2号に回収するよ」