#その262 そんな素晴らしい活動ならきっと誰かが教えてくれるってね
#その262
「なんだ、そりゃあ?役所・・・だと?」
ミーシャが素っ頓狂な声をあげる。
「なんでかっていうとだな、このサンディ号をおやじから借り出すのに、{最近うわさになっている惑星エリシアのスペースレスキュー隊のことを調べに行きたい}って言ったからだよ」
「あー、なるほどね。たしかインターワープステーションIWS3の救護部署がおやじさんの勤め先だっけ? 」
ミーシャはようやく合点がいったという顔をする。
「そそ、エリシアの役所なら何か情報を持っているかもしれないっておやじが言うからさ」
「でも、そんな簡単にスペースレスキュー隊の情報なんて手に入るのか?」
今度は機関士のアミルが尋ねる。
「さあ、親父は惑星エリシアの知り合いに一応連絡しておくって言ってくれたからな、それが頼りだ」
「そのコネ、どこまでつながっているか、不明だよな」
アミルが言う。
「でもまあ惑星エリシアに実際に行ってみないとわからないから、とにかく行くしかないよ」
「まあそうだな。ところでミーナミ自身はなんでエリシアのスペースレスキュー隊に興味を持ったんだ?」
ミーシャはふと疑問に思ったことを聞いてみる。
「あー、それはね、おやじが前に言ってたんだけど、宇宙空間で事故にあったらほとんどが助からないって言われていたのに、スペースレスキュー隊はどうやって助けているのか、調べられないかって言われてさ」
「なるほどな、それでか。」
ミーシャは納得したようにうなずく。
「でも、スペースレスキュー隊を調べるのって結構難しいんじゃないか?」
アミルが疑問を口にするとミーナミは笑いながら答える。
「まあ、確かにそうかもね。だけど、おやじも言ってたよ、そんな素晴らしい活動ならきっと誰かが教えてくれるってね」
「だな?」
ミーシャは納得する。
「まあ、とにかく行ってみようぜ! 惑星エリシアにはあと半日くらいで着くし」
ミーナミがみんなをなだめるように言う。