#その237 オツキをあの形にしたのは我々だからな、復興に力を貸す義務があるだろう?
#その237
「そうだ、オツキをあの形にしたのは我々だからな、復興に力を貸す義務があるだろう?」
「戻っただけですが・・・まあ、そうですね、仕方ないかな」
ルミナが納得してくれれば大丈夫だ。他のメンバーはあまりこだわらないだろう。
「じゃあ引き受けるということでいいな」
「イエッサー」
ティアナとノバが元気に返事をする。
「元気があってよろしい、それでは担当を発表する、ルミナス担当は艦長ルミナ、ルミナス運用ノバ、物資搬入搬出一切をリリア、カノン、それにアリスだ」
「隊長、私は?」
名前が出てこなかったティアナが元気に質問する。
「うん、ティアナはティアロイドSにビルドアップ、運用中の旗艦ルミナスを護衛する、以上だ」
「イエッサー」
ティアナはこの任務を嬉々として引き受けてくれてなによりだ、ごねられるとかなわんからな。
こうして、スペースレスキュー隊フェニックスの初任務は惑星エリシア宇宙港から衛星オツキへの物資機材輸送と決まる。
まず、ルミナとノバは旗艦ルミナスを惑星エリシア地表にある宇宙港に移動する。
「ルミナ艦長、本艦を惑星エリシア地表宇宙港へ移動開始してくれないか」
「ルミナ了解、ノバへ、量子プラズマジェネレータ動作開始」
「ノバ了解、量子プラズマジェネレータ圧縮開始、正常動作を確認」
「ノバへ、補助エンジン始動」
「ノバ了解、補助エンジン正常に始動」
「ルミナより補助エンジン出力20、重力コントローラ動作開始、海中トンネルに海水をチャージ」
「ノバ了解」
「ルミナより、旗艦ルミナス、発進して」
「ノバより、全て正常動作、旗艦ルミナス、海中トンネルに向かいます」
フェニックスベースにある専用ドックに海水を満たした旗艦ルミナスは狭くて暗い海中トンネルを通って、深度100ほどの海中に躍り出る。ルミナスはそのまま重力コントローラを作動させると、徐々に浮上する。
「ノバ、海面の状態はどう?」
「大丈夫、障害になるものなし、海面クリアー」