表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
232/651

#その232 これは卵かけごはんと言って{わしょく}の原点ともいえるものなんだ

#その232


 ティアナに呼ばれてダイニングに行くとルミナもいる。


「ねえハルトさん、今日はここでお食事にしませんか?」

「それいいね。今日は特別だし、厨房を借りてもいいかもね」


 ルミナの提案で3人で手料理を作って楽しむことにする。それぞれが得意の料理を一つずつ作って提供する趣向だ。フェニックスベースの厨房は広くて使いやすいのでとても助かる。


「ハルトさん、私はこれを作りますね」

 ティアナが冷蔵庫から何かを取り出す。


「それってジャガイモ?」

「はい、そうですよ。こういうお料理は得意なんです」


 ティアナはそう言うと手際よく皮を剥き、芽も取り除くと一口大に切っていく。そして鍋で炒める。水を入れ塩コショウをすると煮込む。最後に牛乳を入れてひと煮立ちさせる。


「できましたよ」

 ティアナが作ったたのはホワイトシチューだ。


「これは美味しそうだ」

 ハルトは早速一口食べてみる。ホワイトソースの優しい味が口に広がる。ジャガイモもホクホクで、とても美味しい。


「うん、最高だよ!」

「よかったです」


 ティアナはほっと胸をなでおろす。そして、ルミナが作ったのはローストビーフとサラダだ。


「私はこれね」


 食事をする必要がないルミナにとって料理のハードルはとても高いはずなのに2人の作った料理はどれもとても美味しいい。


 ハルトはというと、ルミナス内に設置してある万能調理器に食材コンテナをセットして、メニューから選んでボタンを押しただけである。ハルトのチョイスは、なんとTKG=卵かけごはんである。


「ハルトさん、これ、なに?」

 ルミナもティアナもごはんをよそったどんぶりと生卵に醤油をかけた小鉢を見て、ハルトに恐る恐る尋ねる。二人にはTKGは料理に見えないのであろう。


「これは卵かけごはんと言って{わしょく}の原点ともいえるものなんだ。ルミナには難しいかもしれないけれど、ティアナはぜひ試食してみて欲しい。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ