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#その229 はい、でも私はハルトさんと一緒ならどこでもいいです

#その229


メイドさんに導かれて、エレベータに乗ると、すぐに上昇を開始する。現在の階数は表示されない。


「ちーん、ノバ様、リリア様、カノン様、アリス様はこちらでお降りください。」

 指名されたメンバーはここでエレベータを降りる。


「ドアが閉まります」エレベータはまた上昇する。

「ちーん、到着です」


 ドアが開いたので、ハルト、ルミナ、ティアナの3人がここで降りる。メイドさんがどこからともなく現れて、各人の部屋に案内してくれる。


 ハルトはフェニックス隊長の特権でスイートルームだ。部屋も広ければ、設備も充実している。バスルームにはジャグジーが備え付けてあり、ベッドルームとリビングルームがちゃんと分かれている。


 ルミナの部屋もハルトと同等に豪華だ。もちろん、ティアナの部屋も王女にふさわしいつくりとなっている。


「ねえ、ハルトさん」


 それぞれの部屋に入ってしばらくすると、ルミナが特別ドアを開けて入ってくる。このドアはそれぞれの部屋側に鍵があるので、双方が入って欲しい時だけ、開けておけばよい。


「ねえルミナ、ここの部屋ってすごいね」

「はい、でも私はハルトさんと一緒ならどこでもいいです」

 ルミナはそう言うとハルトに抱きついてくるので、そのままキスしてベッドに倒れこむ。


「ハルトさん、大好き・・・」

 ルミナとハルトが盛り上がっていると、やはり奴が来る。


「ハルトさーん、来ちゃったよー」

 ティアナが反対側の特別ドアを開けてハルトの部屋に入ってくる。そして、ベッドにもつれ込むハルトとルミナを見る。


「二人だけでずるいぞー」

 ティアナはそういうと、二人の元へとダイブする。


 この王女には嫉妬や恥ずかしい、独占しようなどの負の感情は存在しないのかもしれない。夜の生活にも切り込み隊長の異名はふさわしいようだ。


 窓の外には宇宙戦艦ルミナスが係留されているドックが見える。下方はドック壁で見えないが、上方だけでもルミナスの巨大さがわかる。


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