#その221 #メカ創造 アリスと眷属たち #現場指令 ティアナ
#その221
#メカ創造 アリスと眷属たち
「次は、アリス・フレッチャーです」
「はい、私です」
名前を呼ばれたアリスは惑星アルメリアが滅びた時の喪失感を見事に克服し、創造者{クリエイター}としての自信にあふれている。
「少佐アリスは、レスキュー隊工場長です。そこのアタッシュケースに収まっている眷属のマイクロマシンを駆使して、あらゆるものを創造生成できる万能クリエイターです。レスキュー隊に必要な、メカやアイテムは全て彼女に任せます。彼女なくしてレスキュー隊の活動はありえない貴重な人材です」
「アリスです、メカの創造なら任せてください」
「おお、我が惑星エリシアの衛星軌道宇宙ステーションをあるべき姿にもどしてくれたのは君の力によるところが大きいと聞いている、その際には世話になった」
エリオット国王の謝礼を聞き、アリスはぺこりと頭を下げる。
足元のアタッシュケース内のマイクロマシンも気持ちざわざわしている。うれしくて興奮しているのであろうか?
#現場指令 ティアナ
「次はティアナ・オルレアンあらため少佐ティアナ・セレシアです」
「はっ、ティアナです、ハルト隊長嫁候補です」
「余計なことは言わなくてよろしい、です」
「ティアナは、自身の生体アンドロイドの能力を昇華開花させ、ティアロイドとして完成させました。レスキュー隊では、現場に真っ先に赴き、状況掌握現地リーダーとしての活躍を期待しています。また本隊到着後にはリリアと協力してレスキューメカとの協調作業にも期待大です。」
ティアナはぐっと一歩前にでる。
「ティアナ・セレシアです。どうぞよろしくお願いします。私はこれまで突撃するだけの切り込み隊長でしたが、私の力を正しく最大限に発揮できる場所を与えてくださるハルト隊長に心から感謝しています」
ティアナはそういうとハルトの左腕に抱きつく。そして、ルミナも負けじとハルトの右手をそっと握る。
「ほんとうに結婚してくれることを期待しているよ」
ハルトがティアナの耳元で囁くのでティアナはかっと顔が赤くなる。
「ルミナがもちろん一番だからな」
ハルトはちゃんとルミナにも耳元でも囁いておく。レスキュー隊長として隊内でのもめごとはなるべく避けたいところだ。