#その214 【宇宙船が彼女ですが、何か 第2巻】ハルトさんは私のフィアンセなんですよ、ねえハルトさん?
#その214
#宇宙船が彼女ですが、何か 第2巻
#惑星エリシアにスペースレスキュー隊フェニックス爆誕する
天城晴翔は地球世界からここ異世界宇宙にある日ある時突然に、{ハルト・アマギ}として転移する。
第1巻丸ごと全部を費やした長い長い物語の末、ハルトは宇宙戦艦ルミナスの艦長となる。RAI実在人工知能の美少女たちを率いての大活躍やルミナのフィアンセ宣言、ティアナの強行嫁入りとモテモテのハルトである。
ここは惑星エリシアにあるセレシア政庁兼王宮であるセレスタワーの最上階である。エリオット国王夫妻の住居もある王宮の応接室だ。
本日宇宙戦艦ルミナスの面々が呼ばれたのは、他でもないエリオット国王夫妻の一人娘ティアナ姫がハルトとの結婚を突然宣言したために、大騒ぎになったのである。
ティアナはその騒ぎに乗じて、宇宙戦艦ルミナスに逃げ込み、ハルトとの婚約を既成事実としたのであった・・・?
「ハルトさんと婚約の既成事実なんて、そんなことできるわけないでしょう?」
いつもは冷静沈着なルミナが珍しくティアナにむきになる。
「ふふん、でももう婚約したって言っちゃったもんね」
ティアナも負けてはいない。
「ハルトさんは私のフィアンセなんですよ、ねえハルトさん?」
「あーら、私は第二夫人で一向にかまいませんのよ」
「こら、ティアナ、ルミナを挑発するなよ」
ハルトはルミナとティアナにはさまれて、生きた心地がしない。
やれやれと玉座に座ってそれまで成り行きを眺めていたエリオット国王は立ち上がると、ルミナとティアナ、そしてハルトに向かって声をかける。
「さあさあ、ここはひとつ、ルミナさんとティアナのどちらを選ぶのか、ハルト殿に決めてもらおうかのう」
#ハルトはルミナかティアナのどちらを選ぶのか
にやにやしながらエリオット国王はハルトに選択を迫る。何を考えているのかハルトにはエリオット国王の考えは読めないが、へたな回答だったら命の保証はしないよ、とその目が言っているような気がするから、油断はできない。