#その201 宇宙ステーションを艦首主砲ポジトロンキャノンで破壊する
#その201
「よし、じゃあ今から4h後に宇宙ステーションを艦首主砲ポジトロンキャノンで破壊する。初めての実戦なので、心して準備を頼む」
ハルトの指示がいきわたり、全員が声を揃えて返事をする。
「ハルト艦長、了解」
「エリオット様、それでよろしいでしょうか」
「ハルト艦長、何もかもありがとう、よろしくお願いします」
エリオット国王はそういうと再度深く頭を下げる。
アリスである。
アリスは宇宙戦艦ルミナス艦内に自称アリス工房と呼んでいる一室を確保して、日夜ものづくりに励んでいる。今アリスはティアナを伴って、アリス工房に入室する。ココに他人を入れるのは初めてだ。
「ティアナどうぞ、汚くしているけどね」
「アリスさん、失礼しますね」
ティアナはそういうとアリス工房に足を踏み入れる。そこは現代でいうところの研究室兼試作室兼工場といった趣の部屋である。
アリスはマイクロマシンを活用した生成を得意としている。量産もOKだ。ティアナは自身の生体体験を活かして生物と機械が融合した一品物の生成を得意としている。
「アリスさん、素晴らしい工房ですね」
「ティアナ、ほめてくれてありがとうね。でも今はお互いのものづくりへの熱い思いを語り合う時間がないのが残念ね」
「それはこの作戦が終わってから徹夜でやりましょう」
「そうね、私は量産ができるけどプラズマエネルギーの供給がへたくそなの、そこをティアナに補完してもらえると助かるかな」
「アリス師匠、ティアナがんばります」
ティアナはアリス工房を見たとたんにアリスの実力を思い知り、師匠と決めたようだ。
「師匠失礼します」
ティアナは、アリスを見つめるとなにやらコマンドを唱える
「おお、この作業場はすばらしい、ここはエネルギーが効率よく循環していて、うまく確保できそうです」
ティアナはそういうとアリスの作業台に座り、何やら作業をはじめる。
「ティアナ、何しているの?」
「はい師匠、この工房をもっと効率よく稼働させるにはどうしたらいいか考えているんです。この空間のエネルギーを有効活用するには・・・」