#その200 量子ツインエンジンをフルパワーで使い続けて1年分ってとこでしょう
#その200
「ノバ、それやってこの艦大丈夫なのか?」
「うーん、強度が足りるかどうかはやってみないとわからないなあ」
「ルミナ、あのサイズの軌道を変えるエネルギー量はどのくらいだ?」
「ルミナより、量子ツインエンジンをフルパワーで使い続けて1年分ってとこでしょう」
「そうか、そんなにいるのか、うーん、困ったな」
「アリスより艦長、提案があります」
「アリス、いいアイディアを頼むよ」
「あれだけの質量を持つ宇宙ステーションの移動方向を変更するのは容易ではないと思われます。そこで、私が多数の補助エンジン付きポッド、タグロケットを生成して、ステーションにくっつけて可能な限り減速、とにかく数時間でも突入時刻を遅らせて、時間を稼ぎます。住民にはその間に避難してもらって・・・そこからが本番、リリアとカノンの出番です」
「リリアとカノン、どうだ、この作戦で勝算はあるか?」
「リリアより艦長、アリスの作戦、ベストです、やりましょう」
「艦長より総員へ、これよりオペレーション{宇宙ステーションあっち行ってほい}、を発動する。スタートは5m後だ」
「了解!」
新しい作戦が決定、スタートすることで全員の士気があげあげとなる。
「よし、アリスは探査ドローンにミニプラズマエンジンを搭載したタグロケットを可能な限り生成してくれ」
「ルミナ、アリスが使える時間はどのくらいある?」
「ルミナより、ざっと2hです」
「アリス、2hでどうだ?」
「ティアナが手伝ってくれればいけそうです」
「よし、じゃあアリスとティアナでタグロケットの生成を開始してくれ、タイムリミットは2時間、できたものからリリアをカノンが格納デッキに運んで、発射準備だ」
「ルミナとノバ、タグロケットの航路計算して、プログラムしてくれないか?」
「ルミナ了解、ノバとやります」
「リリアとカノン、2h後に格納デッキからタグロケット発射、宇宙ステーション落下速度を低下させるとどのくらい時間が稼げるかわかるか?」
「リリアより、これも2h程度です」