#その194 おおティアナか、父は無事じゃぞ、母も大丈夫じゃ
#その194
海を越え陸上に至るとと盛んに対空砲火や迎撃ミサイルがティアロイドを迎え撃つ。しかし、ハルトとティアナのコンビは攻撃を余裕で交わしてセレスタワーに接近する。
「な、なんだあれは!」
新国王オウアクが叫ぶ。
それはそうだ。10mを超す身長の人型ロボットが現れ、しかもこちらへ向かって高速で飛来してくるのだから。
「騎士団、衛兵、迎撃急げ」
新国王の命令により、ティアロイドを無数の兵器から発射された弾丸とミサイルがこれでもかと追撃する。
「ティアナ、レーザーキャノンを使え」
「ティアナ、了解」
ティアナはハルトの命令に応じて、腕に装着したレーザーライフルを斉射し、次々と粉砕する。
「ティアナ、セレスタワーの最上階をぶち破って、フロアーに侵入してくれ」
「ティアナ、了解」
セレスタワーの最上階は3階分を吹き抜けとしているので、ティアロイドも立つことができるとハルトは判断して、ティアナに指令する。
ティアナはセレスタワーの最上階の壁につっこんでそのまま内部へ着地する。ハルトはティアロイドのコックピットから降りると、ティアナに指示する。
「ティアナ、ティアロイドSに変形してくれ」
「ティアナ、了解」
ティアナはそういうと10mのティアロイドから3mほどのティアロイドSに変化し、ハルトを降ろす。
「ティアナ、行くぞ」
「はい、ハルト艦長」
二人はフロアの奥にある国王の居室へ突入する。
「国王陛下、ご無事ですか?」
「お父様、いらっしゃいますか」
突入の際に吹き上がった建物や塗料の破片で室内はもうもうと煙っているが、火災は発生していないようだ。新国王は突入の爆風で階下へ爆散したようで、姿が見えない。
「おおティアナか、父は無事じゃぞ、母も大丈夫じゃ」