#その192 ええーい、攻撃だ、撃て、撃て・・撃ち落とせ!
#その192
ハルトがそのようにいうと、ルミナがアリス、リリア、カノンにも艦長室に集まるように伝える。
「ハルト艦長、それでですね、私の作戦案ですが、明日の真昼間、宇宙戦艦ルミナスは堂々と浮上します。そしてセレスタワーに接近、そのまま私が攻撃を仕掛けて、前国王を国ごと取り返すという作戦はいかがでしょうか」
ティアナが提案する。
「ちょっと待て、それは作戦と言えるのか、完全な正攻法じゃないか」
「ハルト艦長、でも目の前で敵を倒して見せないと旧国王には国民は誰も従ってくれないと思うのです」
「でもティアナ、その作戦であなたはどうやって攻撃を仕掛けるつもりなの?」
「それは、私がこのようになれば、できます」
ティアナは今まで秘めていたその力をハルト達の前で披露する。
「こ、これは、いいねえ、よし、この作戦でいこう」
ハルトは速攻で作戦を承認する。ここに惑星エリシア奪回作戦ステージ2の幕が開く。
#惑星エリシア 奪還作戦ステージ2
「総員戦闘配備について、宇宙戦艦ルミナス、海面に浮上!」
「ルミナよりノバ、重力コントロール開始、毎秒1mで海面に向けて上昇して」
「ノバ了解、重力コントロール開始、毎秒1m上昇」
「ルミナよりノバへ、海面まであと213秒」
「ノバ了解、コントロール続けるよ」
「ルミナより総員へ、海面に出るよ、出たらそのまま上昇、ノバいい?」
「ノバ了解、重力コントロール継続、量子プラズマツインエンジンアイドリングのまま待機」
「ルミナより、海面に浮上後、5,4,3,2,1,0、海面!、そのまま上昇開始!」
宇宙戦艦ルミナスは海面に浮上すると同時に上空へ向かって上昇する。高度1万メートルで水平飛行に移行、そのままセレスタワーを目指す。
エリシア王国首都政庁セレスタワーの上空には宇宙戦艦ルミナスが現れ、ゆっくりと高度を下げてくる。その様はまるで巨大な隕石が落ちてくるようだ。
「なんだ!あれは!」
新国王とその妻である新王妃は突然現れた巨大戦艦に度肝を抜かれる。
「ええーい、攻撃だ、撃て、撃て・・撃ち落とせ!」