#その189 ルミナより艦長、敵より攻撃あり、宇宙魚雷のようです
#その189
「リリア了解、目標に対して照準固定完了」
「よし、撃て!」
しゅいーん、リリアの正確無比な火器管制によりプラズマキャノンは敵攻撃を簡単に撃破する。
「リリアより、命中!」
「よし、次弾の攻撃は直前でかわすが、当たったふりして、地表へ降下するぞ、ノバ、出番だ」
「ノバ了解」
「ノバよりルミナ、大気圏突入時の姿勢制御任せるね」
「ノバへルミナより、任せといて!」
ハルトはこういうやりとりがなんだか嬉しい。
なんか宇宙戦艦ルミナス全員の気持ちがより強く結ばれた気がする。これは各自が責任感を持ち、信頼関係に結ばれている証かもしれない。
「ルミナより艦長、衛星ステーションから通信が入っています、応答しますか?」
「ルミナへ、応答しよう、繋いでくれ」
「了解」
「こちらはエリシア王国衛星ステーション、所属不明艦、聞こえますか」
「こちら宇宙戦艦ルミナス、所属は地球連邦、どうぞ」
「宇宙戦艦ルミナス、こちらの指示に従えばこれ以上の攻撃は控える、どうぞ」
「ルミナス了解、指示に従う」
「よし、ルミナ、ルートを少しそれて、攻撃を誘え」
「ルミナ了解、ノバ、航路を00214修正」
「ノバ了解」
宇宙戦艦ルミナスは、指示をわざわざ少しそれて、攻撃を誘う。
「ルミナより艦長、敵より攻撃あり、宇宙魚雷のようです」
「ルミナへ、よしかかった、魚雷を避けつつ大気圏へコースを修正」
「ルミナ了解、ノバ、コースさらに修正、00541、OK?」
「ノバ、了解」
「リリア、大気圏入ったら魚雷を片付けて」
「リリア、了解」
「ノバへ、地表に被害を与えないようにね」
「わかってるよ、ルミ姉!」
ルミナはぎりぎりのところで攻撃を避けつつ大気圏に突入する。