#その186 惑星エリシアの重力は他惑星よりも強いので、地表着陸できる宇宙船はほとんどありません
#その186
インターワープ3ブラックホール内を進むこと2日間、ようやく出口が見えてくる。
「ルミナよりノバ、もうじきワープアウトするよ、ハイパードライブ解除準備して」
「ノバ了解、じゃあワープ終了するよ」
ノバはそういうと、ワープアウトした直後にハイパードライブを解除して、量子プラズマツインエンジン通常航行に移行する。
「艦長より総員へ、IW3ワープアウトを確認した、ノバお疲れ様だったね、ありがとう」
「ノバより艦長、どういたしまして、だよ」
ノバはそういうとちょっと誇らしげにそして嬉しそうに胸をそらす。
「艦長よりルミナへ、惑星エリシアまではどのくらいかかるんだ?」
「ルミナより、このまま進めば明日の夕方には惑星エリシア衛星軌道に到着できます」
「ティアナ、エリシアは衛星ステーションか地表着陸のどっちだ?」
「ティアナより、はい、衛星ステーションのポートになります」
「艦長よりティアナ、地表着陸も選べるのか?」
「ティアナより、惑星エリシアの重力は他惑星よりも強いので、地表着陸できる宇宙船はほとんどありません」
「じゃあ、重力コントロールできる宇宙戦艦ルミナスはかなり優秀だな」
「ルミナより、そうですよ、ルミナスはとても優秀です」
「艦長より総員へ、では作戦としてまずは衛星ステーションへの航行を打診、入港すると見せかけて地表は降下しようか」
「ノバ、衛星ステーション経由地表着陸をナビゲートできるか」
「ノバより、もっちろんOKだよー」
「ティアナ、ステーション位置と着陸できそうな地表位置をノバに送ってくれないか」
「ティアナ了解、いくつか見繕います」
ティアナは操作パネルを器用に操りながら、惑星エリシアの地表着陸予定地をサーチする。
「艦長よりルミナへ、じゃあこのままリルシアに向かうよ」
「ルミナ了解」
こうして宇宙戦艦ルミナスはまず惑星エリシア衛星ステーションに進路を定める。