#その176 ハルトさん、ティアナだけほめてもらってずるい
#その176
ハルトは慌てて飛び起きるとシャワールームに向かう。シャワーを浴びて着替えるとブリッジへ上がる。
「おはよう、みんな」
「おはようございます!」
ルミナが元気に答える。
「艦長、おはよう!」
ノバが明るく答える。
「おはようございます」
アリスは淡々と言う。
「ルミナさん、おはよう」
リリアはにこやかに挨拶する。
「みんな元気だな」
ハルトはそういうと艦長席に座る。
「そりゃもう!だって今日は惑星エリシアに行ける日だよ!」
ノバが嬉しそうに言う。
「ああ、そうだなあ、楽しみだな」
ハルトも少しワクワクしている。そして・・・
「ハルト艦長、おはようございます」
挨拶したのはティアナだ。
今日のティアナは他のみんなと同じ紺のワンピースの下は白いブラウス、頭には同色のベレー帽をかぶる。いつの間に決まったのか、この艦の制服姿だ。
「ほほう、ティアナは制服姿もなかなか似合うね」
ハルトが思わずほめる。
「艦長、ありがとうございます。アリスさんがマイクロマシンで作ってくれたのです」
ティアナはぺこりとお辞儀をする。
その姿が愛らしい。が、ブリッジの航海長席ではルミナがご機嫌斜めになっている。
「ハルトさん、ティアナだけほめてもらってずるい」
「いやいやルミナだって十分可愛いってば・・・」
「でもぉ・・・なんか納得できないなあ」とルミナは口を尖らして言う。
そんなルミナもかわいいと思うハルトだ。