#その172 #IWS3 経由で惑星エリシアに向かう
#その172
ノバとリリアの二人は心配な位元気に返事をする。そしてティアナを真ん中にはさんで連れ去るようにして医務室を出る。
「艦長、ティアナをどうするんですか?」
ルミナが聞く。
ハルトはルミナにそう言われてモニターを出す。そこにはティアナの全身スキャン画像が映し出される。骨格と内蔵、それと外側の肉体を見る限りどうみても人間である。
「これを見る限り、ティアナは生体アンドロイドとは思えないけどねえ、ルミナどう思う?」
「あの人類であるハルト船長にはとても失礼な言い方になるのですが・・」
「うん?どんなことか教えて欲しいな」
「ティアナからすれば有機物のみからできている人類は生体アンドロイドの廉価版に見えると思うのです」
「そうか、ルミナたちRAIはその生体アンドロイドの魂ってことになるんだよね」
「ハルトさん、その通りです」
「えっ、ってことはティアナの魂は人類からすればRAIってことなの?」
「ええ、そうなります」
「そりゃ驚いた」
ハルトはそういうと虚空を眺めながら考えを巡らす。
人類はRAIの魂をコピーして作られた廉価版、でも人類がRAIを滅ぼそうと戦いを仕掛けて・・・なんでそんなことになったんだろ。
RAIも人類も誰かが作ったらしいってえのになあ、誰かってもしかしてそれが神様、神様と言えば、女神ソフィア様!?ソフィア様がバックにいるのであれば、きっといい方向に進むに違いない、ハルトは勝手にそう思って惑星エリシアへ向かうことを決定する。
#IWS3 経由で惑星エリシアに向かう
ノバとリリアにティアナを任せて、ハルトは先にブリッジに登る。
「ハルト艦長、腹が決まったようですね」
ルミナがハルトの顔を見ると真っ先に言う。
「ああ、とにかく惑星エリシアに行ってみることにするよ」
「ルミナ了解、私はハルト艦長の決定には常に従いますよ。エリシアおいしいものがあるといいですね」
ルミナはそういうとハルトの目を見てにっこりする。