#その156 宇宙船ルミナは船の隅々までハルト船長のものなんです
#その156
リリア姉さん、今後ともよろしくお願いいたします」
「リリア、合点承知の助、カノン、よろしくね」
「アリスより船長」
「アリス、なんだ」
「船長、鹵獲した衛星キャノンですが、このままだと邪魔なので、改修して船体に収納してよいですかね」
「船長よりアリス、どんな感じになりそう?」
「へへ、こんな感じでごぜえますだ」
そういってアリスがハルトに見せた概略図は、ハルトがおおぅとうなる図面だ。
「アリス、これはすごいな、完成が楽しみだ」
「アリスより船長、じゃあ、改修を進めるよ」
「おぅ、任せる」
「船長よりルミナ、船長室に来てくれるか」
「ルミナ了解、どうしました?」
ハルトはルミナに返事もせずに船長室に入る。
「とんとんとん、船長、ルミナです」
「どうぞ、入ってくれ」
ハルトはルミナの顔を見るとすぐに謝る。
「ルミナ、カノンのこと、悪かったね」
「えっ、なんのことですか」
「だって、ルミナの承諾も得ずにカノンをこの船の一部にするような改修をきめちゃったんだよ」
「ああ、なんだそのことですか、宇宙船ルミナは船の隅々までハルト船長のものなんですから、好きにしてもらっていいんですよ」
「そうか、ルミナありがとう」
ハルトはルミナをそっと抱きしめて、キスをする。ハルトにとってルミナはやはり特別なのだ。
#惑星ルクレア 宇宙船ルミナ 宇宙戦艦ルミナスに生まれ変わる
宇宙船ルミナは惑星ルクレア衛星軌道にて船体の改修を進めてきたが、ようやく完成の運びとなる。