#その149 【挿絵ルミナドレス】ハルトさんを取られたらどうしようかなって、心配なんです
#その149
船長室のドアがノックされる
「どうぞ・・・」
ハルトが返事をするとするりと入室してきたのはルミナだ。
アリスが創造した薄いブラウンのシックでゴージャス大人っぽいドレスを着用し、美人度が増している。
「ハルトさん、私、アリスの創造で実体化することができるようになりました」
「うん、ルミナ、とってもきれいだよ、こっちにおいで」
ハルトもルミナに歩み寄り、立ったままきゅっと抱きしめる。
「ルミナ、これまでありがとう」
ハルトはそういうと、ルミナを見つめてキスをする。
「ハルトさん、アリスはけっこう可愛いですよね」
「ああ?まあそうだな」
「私とどっちがより可愛いですか?」
「えっ、俺はルミナがいいけどな」
「本当ですか?」
「なんだ、妬いてるのか?」
「妬くって言葉がぴんときませんが、アリスとハルトさんが仲良くしているともやもやします」
「それを妬くっていうんだよ」
「これはRAIである私にとって初めての感情なんです」
「そうか、ノバには感じないんだな」
「言われてみればそうですね」
「でも俺はルミナが一番だからな」
「そう言ってもらえるとうれしいです」
「ノバやリリアが増えた時はそんなこと言わなかったじゃないか」
「ノバもリリアもまだお子ちゃまだから、母親のような気持ちになっただけです、でも・・・」
「でも?」
「でも、アリスに対してはなんか違うんです、ハルトさんを取られたらどうしようかなって、心配なんです」
# 挿絵 ルミナ ドレス