#その148 【挿絵衛星キャノン】絶対調子こいてるから、きつーいお灸を据えてやりたいんだけどな
#その148
ルミナが全員に向かって質問する。
「それなんだけど、どうするかな、ここを動いたとたんに衛星軌道上のアレが狙ってくるのは間違いないよな」
ハルトは謎の衛星キャノンのビーム攻撃を心配する。
「衛星キャノンの照準は悔しいですが、すっごく正確ですもんね」
ルミナも同意する。
「ルミ姉、アリスがいるんだからもう船体破損は怖くないよ。突っ込んでぶっ壊しちゃおうよ」
勇ましいのはノバ。
「ノバ、考えなしに突っ込むのはだめだといつも言ってるでしょう?」
ノバをいさめるのはいつもルミナだ。
「リリアはどうだ?」
ハルトはRAI兵器管制ユニットであるリリアに聞く。
「あいつ、衛星キャノンは絶対調子こいてるから、きつーいお灸を据えてやりたいんだけどな」
「ふーん、リリア、破壊するのが目標じゃないんだね」
「ハルト船長、あの衛星キャノンって、はぐれAIだと思うんだよね。鹵獲して躾けなおせばすっごく強力だから役に立つんじゃないかなあ、なんてね」
リリアは、壊さず鹵獲する提案だ。
「アリス、なにかうまい方法はないか?」
アリスは急にハルトから振られてとまどうかと思ったが、案があるようだ。
「船長、私に考えがあります。明日の朝までには準備できます」
アリスは自分の考えを説明する。
「よし、作戦開始は明日の朝900だ。みんな、準備よろしく。作戦名は{はぐれAIお仕置き作戦}でどうだ?」
アリスの提案とハルトの決定で、これまで停滞ムードだった船内はにわかに活気ずく。
「よーし、みんな朝までに作戦をしっかり構築しておくようにね」
ルミナが檄を飛ばす。
「みんな頼んだよ。俺はちょっと船長室で仮眠してくるわ。今日は疲れたよ」
そういうとハルトは船長室に戻る。
*惑星ルクレア ルミナの嫉妬
「とんとんとん・・・」
#挿絵 衛星キャノン