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#その142 ハルト船長は私のこと嫌いになりましたか?

#その142


「アリスは優秀なシステム担当ですよ」

「わかったよ。で、どうやってアリスを呼びだせばいいんだ?」


「それはですね、船長の携帯端末にRAI専用の呼び出しコマンドがあるはずですよ」

 ハルトはルミナに言われて自分の携帯端末を確認する。確かにそれらしきものがある。


「これか?じゃあやってみるぞ!」

 ハルトはそういうと端末にあるアリスを呼び出せそうなアイコンを押す。そしておもむろにアリスに向けて話し出す。


「アリス、船長ハルトだ、今話せるかな?」

 ハルトはそうアリスに呼びかけると返事が来るまでしばし待つ。


「ハルト船長、お久しぶりです・・・」

 しばらくしてから、なんだか影が薄い3D映像と共に申し訳なさそうな顔をしたアリスが姿を現す。


「おおアリス、元気だったか。話があるんだけど、船長室に来てくれないかな」

「ハルト船長、はい、了解」

 アリスは消えそうな承諾の返事をしてモニタから消える。


 ハルトは船長室のベッドに横になって、アリスの到来をしばし待つ。だが久しぶりで恥ずかしいのか、アリスはなかなかやってこない。ハルトが眠くなって、うつらうつらし始めるころ、ドアがノックされる。


「とんとんとん・・アリスです」

「おお、アリスか、入ってくれ」


 ハルトがそういうと、ドアが開き、3Dアリスは入ってくる。金髪ブロンドツインテールのアリスはそのツインテをゆらしながらもじもじして、ようやく重い口を開き始める。


「ハルト船長・・・あの・・その・・・」

「ああ、なんだ?」


「私はお役に立っているんでしょうか?」

「ん?どういうことだ?」

 ハルトにはアリスの言っている意味が分からない。


「だって私はRAIですよ、ただの機械に過ぎませんから」

「いや、そんなことはないぞ。お前は優秀なシステム担当だってルミナから聞いてるよ」


「でも・・・でも・・」

「どうした?何か悩みでも?」


「ハルト船長は私のこと嫌いになりましたか?」


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