#その130 ハルト船長、それいくらになっても、絶対落札してもらえますか
#その130
「さあ、100万からスタートです、お子様へのおみやげにいかがですか?」
ノバとリリアが欲しそうに商品を見ている。ハルトもその様子を微笑みながら見ている。二人のためにハルトは立ち上がり入札コールする。
「300万!」
すぐに突然大きな声が会場に響く。
「1000万!」
一人の男性が手を挙げる。
司会者は一瞬驚いた表情をしたが、すぐに笑顔に戻り言う。
「はい!ありがとうございます!他にはいらっしゃいませんか?」
「1200万!」
ハルトが応札する。司会者が言う。
「さあ、1200万でいいですか!」
「ハルト船長、それいくらになっても、絶対落札してもらえますか」
ルミナが思いがけないこと言うので、ハルトは驚くが、絶対落とそうと決意する。
「わかった、1500万!、だ」
ハルトが即座にせり上げる。
「1800万、いや2000万だ」
「3000万だ!」
「くっ・・・」
「それでは3000万にてそちらのお兄さんが落札です」
ハルトが手に入れたのを見て、リリアもノバも嬉しそうだ。たかがブロックがなぜこんなに高いのか不思議で、予想よりもお高くついてしまったが、二人の笑顔に比べれば安いものだ。
「リリア、欲しいものは手に入ったか?」
ハルトが聞く。
「ハルト船長、ありがとう!」
と言って喜ぶ。そしてルミナも言う。
「ハルト船長、ありがとうございました」
こうしてIWS2の休日は過ぎていく。