#その122 *IWS2 入港
#その122
「ノバより船長、前方にデブリ発見!」
「大きさは?」
ハルトが問う。
「直径100メートルくらいです」
「ちょっと大きいな、でもこのまま進もう」
「ノバ了解!」
*IWS2 入港
ハルトが宇宙船ルミナのブリッジで忙しく作業をしている。宇宙は広い。だが航路を外れて迷走するわけにはいかない。
そのためにも定められたワープ航路に乗り、常に信号を出し続ける必要があるのだ。またワープする際には周囲の障害物を回避しながら移動する必要があるため、慎重な操船が求められる。しかしこれも熟練したクルーの手にかかれば難しいことではない。
「ルミナより船長、そろそろインターワープステーション2の影響範囲に入ります」
「ルミナ了解、IWS2に入港許可申請を送信してくれ」
「了解しました」
ルミナが通信システムを操作する。するとすぐに許可が下りる。
「船長、間もなくIWS2の管制エリアに入ります。入港手順通りにお願いします」
「わかった、ノバ、手順通りに頼む、ルミナは入港準備を頼む」
ハルトはそういうと、ルミナとノバを指揮して入港準備を進める。まず最初に行う作業は周囲の状況確認だ。レーダーを使って周囲を確認する。特に障害物や危険物がないことを確認すると、次に目視によるチェックを行う。
「リリア、念のため火器管制ユニット使えるようにしておいて」
「リリア了解、でも船長、ここでぶっぱなしたらIWS2を使わせてもらえなくなっちゃうよ、いいの」
「よくはないけど、攻撃されたらしょうがないだろ」
「わかった」
リリアが火器管制ユニットを起動する。それを見届けてハルトは通信システムに接続する。
「宇宙船ルミア船長よりインターワープステーション2へ、こちら宇宙船ルミナ、入港を申請する。現在入港準備中だが間もなく完了の見込みだ、許可は得てある」
「IWS2より宇宙船ルミア船長、承知しました。よろしくお願いします。」
返事が返ってくる。