#その121 船長、おはよう!ルミ姉との仲良しはどうだった?
#その121
ハルトは身支度を整えると食堂に向かう。そこにはリリアが既に席についている。当直がノバに変わったらしい。
「おはようリリア、当直お疲れ様だったね」
「船長、おはよう!ノバが代わってくれたの。だからゆっくり寝れたよ!」
「それはよかったな」
ハルトはそういうと席につく。
今日のメニューはフレンチトーストだ。ルミナが料理をテーブルに並べると食事が始まる。
「ルミナ、次の当直はリリアの番だからゆっくり休んでくれ」
「はい船長」
ルミナが答える。
ハルトは食事を終えると船長室に戻る。なぜかノバがベッドを占領して寝ている。ハルトは軽くノバを揺さぶると、その体を抱きかかえて自分のベッドの端に移動させる。
そして再び眠りについた。次にハルトが目を覚ました時にはノバの姿はベッドにない。ハルトのぬくもりをベッドで感じ、安心して自分の部屋に帰ったのだろう。ハルトは再び身支度を整えて食堂に向かう。そこにはリリアが座って待っている。
「船長、おはよう!ルミ姉との仲良しはどうだった?」
リリアはそう言うとにっこり笑う。
「それは・・・内緒だ」
「えー教えてよー」
と言いながらリリアはハルトにまとわりついてくる。そんな様子をルミナが微笑みながら見ている。
「さあ、ぼちぼちインターワープステーション2に到着するんじゃないかなあ」
ハルトが言う。
「そうだよ、後2時間でIWS2がサーチエリアに入るはずだよ!」
ノバから元気な返事が返ってくる。
ハルトは船長席に座ると、アームが動いて一段高い位置にシートを固定する。周囲にはモニタやコントロールユニットが展開されて、操船室はお仕事モードに変化する。
「よし、インターワープステーション到着まであと少しだ。当直体制は解除、全員で対応するよ」
ハルトは言う。
緊張をほぐすためにルミナがコヒーを入れてくれる。ハルトはコヒーを口にしながらモニターのチェックを続ける。しばらくするとノバから報告が入る。