#その115 ・・・前に船長がルミ姉にしていたこと、僕にもして欲しい
#その115
「ああ頼むよ」
ハルトはそういうと目を閉じる。宇宙船の揺れが心地よく、たまった疲れが癒されていく。
「とんとんとん・・・」
「ハルト船長、ちょっといいかな・・・」
ノバがそういうとハルトの部屋のドアが開く。
等身大になったノバがドアの隙間からするっと入り込む。
「どうしたんだい、ノバ」
「ハルト船長、あのね、お願いがあるんだけど」
「なんだい?」
「・・・前に船長がルミ姉にしていたこと、僕にもして欲しい」
「ノバ、そうか、RAIも成長するんだな、おいで」
「うん・・」
ノバはうなずくとベッド上のハルトの横に座る。
「ノバ、可愛くなったね」
ハルトはそういうとノバの顔をじっと見つめると、肩を抱く。
そしてノバの小さな唇にそっとキスをする。最初は驚いてびくっとしたノバだったが、やがて目をつむるとハルトにしがみつきキスを返す。キスが終わると二人はじっとお互いを見つめ合う。そして少し微笑みあうともう一度唇を重ねる。
「どうだった?」
「あのね・・・気持ちよかった・・・」
ノバは少し顔を赤くしながら言う。
「そうか、それはよかった」
ハルトが頭をなでてあげるとノバは嬉しそうな顔をする。
「うん・・・」
「よし、じゃあ俺も寝るからノバも自分の部屋に帰りな」
「わかった・・・おやすみ・・・」
「ああ、おやすみ、ノバ」
ハルトはそういうと再びベッドに横になる。
「とんとんとん・・・」
しばらくうつらうつらしていると再びドアがノックされる。
「どうぞ」
ハルトがそういうと、ガチャリとドアが開く。