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#その110 その体は徐々に薄く小さくなり、やがて完全に消える

#その110


「でもさ、アリスはそれでいいのかい?」


「私は・・・私は・・・・」

 アリスはそういいながら大粒の涙をこぼして泣き出す。ハルトはそっとその涙を指で拭うと優しくキスをする。


「リリア、それでいいな」

「もちろんだよ、アリス大統領なら大歓迎だよ」

 そしてハルトはアリスの耳元でささやく。


「アリス、俺は君をいつまでも愛しているよ」

「ハルトさん・・・」


 アリスはそういうとハルトに抱きつきキスをする。そして3Dアリスはリリアの中に吸い込まれ、リリアを同化を始める。その体は徐々に薄く小さくなり、やがて完全に消える。


「ルミナ、これでよかったのかなあ?」

「はい、ハルトさん。私は最良の選択だと思います」


「よし、宇宙船ルミアはこれより空間ドックを出航、惑星アルメリアを離脱する」


「ハルト船長了解」

 操船室に全員の声が響く。


*惑星アルメリアを離脱


 これまでの主だった3Dアリスのいなくなった惑星アルメリア中間ドックから宇宙船ルミナは静かに離脱する。


「ルミナへ、惑星アルメリアの大気圏を離脱するぞ」

「船長へ了解、ルミナよりノバへ、量子プラズマツインエンジン出力上昇、上昇角度地表に対して20度、反重力コントローラシンクロして宇宙船ルミナを宇宙空間へ持ち上げて!」


「ノバ、わかった、第一到達目標を衛星軌道に設定、ナビゲーション開始するよ」

「船長より、ルミナ、ノバ、了解。ナビゲーション開始承認」


 宇宙船ルミナはしゅいんっと量子プラズマツインエンジンの出力を上げる。惑星アルメリアの大気圏内飛行を開始する。


「ルミナよりノバ、まずは衛星円形軌道まで上昇させて」

「ノバ了解、エンジン出力と反重力コントローラシンクロ、船体上昇するよ」


 地球でロケット打ち上げが始まったころ、ロケットの後部で火薬を燃焼しその圧力で機体を重力に逆らって加速、重力圏内を振り切って脱出するのがオーソドックスな方法であった。


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