#その107 ご依頼のものというか、人というかを見つけましたので、報告します
#その107
「ハルト船長」
「ノバ、なんだ」
「船長はなにしたのー。」
「俺か、俺はな、ほれアリス大統領に頼まれたロストテクノロジーな、あれを探していたんだよ」
「それで見つかったのー?」
「もちろんさ」
「さっすが、船長」
「えっ、ハルト船長、本当に見つけたのですか?」
ルミナが信じられない、という顔つきで尋ねる。
「ああ、もうじきここに来ることになってる」
「来るって???」
「ほら来た」
ハルトがそういうタイミングで、スクリーンにアリス大統領が現れる。
「アリス大統領、おはようございます」
ハルトはそういうと丁寧に頭を下げる。
「アリスさん、ご依頼のものというか、人というかを見つけましたので、報告します」
ハルトは自信たっぷりにアリスに話しかける。
「えっ、ハルト船長、もう見つかったのですか」
「ええ、本当ですよ。それで、本当にソレを我々がもらっちゃっていいのですか」
「ハルト船長、もちろんです、この惑星では騒乱の種になるだけですからね、私に二言はないですよ」
アリスも自信ありげだ。
「ソレは頂いた以上、好きにしてもかまわないんですよね」
「ハルト船長、その通りです。契約書を交わしたじゃないですか」
ルミナは何度も聞かれてイラっとしたようだ。
「大統領に二言はないですね」
「いくらハルト船長でもくどいぞ!」
「ルミナ、アリスさんを拘束せよ」
「はい、船長」
ルミナはそういうが早いか、宇宙船ルミナスのシステム的に3Dアリスをからめとりロックする。
「ノバ、リリア、RAIユニットを押さえろ。このドック内にあるはずだ」