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16/16

memory.16真相

本屋に着くと裕貴君が鈴城君に向かってちょうど指を指していた所だった。

「裕貴君!?何してるの?」

「葉月ちゃん!」

「葉月さん!」

尾行がバレてしまった。

「あの…」

「この子、葉月ちゃんの息子さんなんだって?」

「ええ…」

事情を話すと面倒な事になりそうなので否定はしないでおこう。

「それで、葉月ちゃんの事を聞かれて知ってるって答えたら犯人だって言われたんだけど何の話?」

「犯人!?」

何の事か分からず驚く葉月。

一体どこからそうなったのだろうか。

「どうして鈴城君が犯人なの?」

「実は…」

裕貴はここまでの事を話した。

「ハハハ、僕が葉月ちゃんの浮気相手ね」

「迷惑かけてごめんなさいね。ほら、裕貴も謝って」

「ごめんなさい…」

笑う鈴城君に謝る二人。

「まあ、不安にさせた私も悪いのよね」

「あのね、裕貴君。お母さんと僕は高校生のとき生徒会の会長と副会長だったんだよ。小学校にもあるだろう?生徒会」

「うん」

「お母さんはカッコ良かったんだよ〜」

「聞きたい!」

「もう、鈴城君!…ここまで言われたら話すしかないわね。修司さんにもあやしまれてるだろうし…あっ!もうこんな時間。夕飯の準備!ごめんね鈴城君、またね!」

裕貴の手を引いて慌ただしく帰っていく葉月。

「変わらないな〜葉月ちゃん。完璧そうに見えてちょっと抜けてる。ああいう所も可愛くて好きだったな…」

二人の後ろ姿を見送りながら呟く鈴城。

「ちょっと鈴城君。さっきの人誰?」

レジにいた女性店員が不機嫌そうに話しかけてくる。

「高校のときの同級生だよ」

今はヤキモチを妬いてくれる可愛い彼女がいる。もう過去の話だ。今は甘くて苦いー。


「帰りました!」

「ただいま」

家に帰ると修司さんは本や雑誌をテーブルに山積みにしてブツブツと呟いていた。

「修司さん?」

話しかけるとようやく二人の存在に気付いた修司さんが慌てて顔を上げる。

「お帰りなさい!あっ!」

勢い良く立ち上がったからか積み上がっていた本や雑誌がバラバラと床に落ちる。

「すみません!自分で拾いますので」

隠すように集めていく。何故、隠すのだろう?

「大丈夫ですよ。手伝います」

「ああっ!」

手に取って見てみると意外な題名が書いてあった。

「女性の心理、こんな男性は嫌われる10の行動…夫婦間のトラブル?」

「すっ、すみません。悪気はないんです」

そういう事か。

ここにも悩める者が一人いた。

「ふふっ。大丈夫ですよ」

「ふぇっ!?」

思わず変な声を出す修司。


夕食の時間に私は全部を話した。

「なーんだ。そういう事だったんですか」

さっきの深刻そうな顔とは違い、笑いながらエビフライを食べる修司。

「お騒がせしました…」

苦笑いする私。

「ごめんなさい。葉月さん」

謝る裕貴君。

「良いのよ。裕貴君は悪くないわ。ちゃんと話さなかった私が悪いのよ」

「俺なんて女子達から嫌がらせを受けていました。私物や写真を撮られたり、裏でコソコソと何か言われたりで良い事なんてなかったですよ」

おそらくそれは嫌がらせではなく修司さんの事が好きな女子達の行動だろう。好きな人の私物を欲しがったり、ウワサをしたり。

イケメンであるが故に。

「イジメは良くないよ」

真剣に言う裕貴君。

まだまだ女子の恋心に気付かないところは子供だ。

でもまだそれで良い。

男女のいざこざはこりごりだ。

改めて思い知った日だった。

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