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memory14. 伝説の会長

鈴城君とは高校の同級生で同じく生徒会役員だった。

私が生徒会長、鈴城君は副会長。生徒会は仲が良く、皆で力を合わせ数々の行事を成功させてきた。


問題はここからだ。

ある不良グループが校舎の影で煙草を吸っているのが見えた。

「煙草はダメよ。火を消して、煙草とライターをだしなさい。没収して先生に報告します」

「何だよ。文句あんのかよ?」

「クソ真面目!」

「だからモテねーんだよ。ウケる」

中には女子生徒もいた。

「もう一度言う。煙草を寄越せ」

「絶対に嫌だと言ったら?」

リーダーらしき男子が睨んでくる。

「実力行使」

ボコッ!

私は相手の顔にパンチを食らわせた。それでは終わらずお腹に蹴りを入れる。

「ゲホッ!!ウッ…」

「ケンちゃんが!あのケンカに強いケンちゃんが負けた!?」

仲間が騒ぎ始める。実は小さい頃からケンカは負けた事がなかった。近所のお兄ちゃんから教えてもらったから。

「あとは腰抜けどもか?」

「バッ、バカにするな!」数人でまとめてかかってきた。


「僕も加勢します」

そこにやって来たのは鈴城君。

「会長を支えるのが副会長の務めですので」眼鏡を外すと一人、また一人と倒す。

残るは「わ、私女子だし弱いから無理。謝るから…」

「関係ない。男女平等」

とは言っても女子だ。容赦のない平手打ちで済ませておいた。

「おい、いつまで倒れている。保健室に行くぞ。傷の手当てだ」ぞろぞろと校内を会長を先頭に不良グループが歩いていく。その異様さは騒ぎになるだろう。皆がチラチラ見ている。


その後、先生にも話が伝わり理由を聞かれたが「この人達に煙草の件を注意したら襲いかかってきたので抵抗しました。ねぇ?」目を光らせて不良グループを見る。

「…ハイ。僕達が悪かったです。申し訳ございませんでした」

この生徒達は元々問題行動ばかりを起こすので先生達も困っていた。今回は反省しているようで驚いている。グループは停学処分となり、私達にはやり過ぎだとお説教が始まった。

だが、この話は学校中に広まり、私は「姐さん」、鈴城君は「若頭」と呼ばれるように。一層尊敬の眼差しで見られる事になった。今もまだ「伝説の会長」として語り継がれているらしい。


こんな話を修司さんに知られたらどんな目で見られるか。知られたくはない。だから本屋と鈴城君には興味を持って欲しくなかったのだった。

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