第10話
「よーしよーしよーし」
ドラゴンのあたまを撫でる黒騎士のオレ
ゆっくり降下し背から降りる
「ドラゴンお前どうする?
帰るか?」
「きゅいきゅい」首を横に降るドラゴン
「そっか！ならまた迎えくるから
元いた場所に戻っててくれ。 迎えいくわび
ただ、パパンが飼うの禁止っていったら
離し飼いになるから
それはそれで許してな！」
きゅいっと頷き ダンジョンの穴
最果て
70階層ボスの間に戻るドラゴン
周りは固唾をのみそれを見守っていた
自然災害とおもったら
いまをときめく黒騎士が巨大な
ドラゴンからおりてきた。
勇者パーティーの動画をみていない
国民は少ないだろう。
連日ニュースで取り上げられているし
黒騎士は今や有名人だ
偽物を語るやつもいるが
間違いなくドラゴンから登場するのは本物だ
目撃した皆が確信に変わる。
これは人災だったと動画を配信してる者もいた
まず最初に動いたのはギルドマスター
日本探索者運営の社長だ。
ドラゴンがでてきた爆心地から本社が近く
すぐに異変に気づいた。
若い頃は、探索者ランキング一桁に
入っていたこともあり数々の修羅場を潜り抜けた
猛者だ。
確かに勇者パーティーには敵わないが引退して
ギルドマスターになった今では経験
戦略などでは若手負けない自負がある。
すぐに現場に駆けつけたら
黒騎士を囲むよう
離れた場所に人だかりの輪が出来ており
皆、能天気に動画や電話で
（いま黒騎士といるよ）（見に来たなう）
などと、SNSで呟いてた。
そして今は あれ?黒騎士って竜騎士だったの?
などSNS界隈を更に騒がせていた。
ギルドマスターのわたしでもわかる…
あれは本物だ
佇まいが一般人のそれではない
わたしは冷汗をかきながら必死に、
「一般人は避難してください ！！
わたしはギルドマスターだ！ 道を開けなさい！」
と、人だかりをかき分けていった。
すると腕を組んでる黒騎士の前にいち早く
行くのだった。
「貴殿が黒騎士殿か?」
汗をぬぐいながら問いかける
わたしことギルドマスター
「…」
返事はないただの屍のようだ
「…」
無言でお互い見目合う
このおっさん誰だよ?!
ペットのドラゴンと一緒に地上出たらいかんの?
と黒騎士ことオレは
フルプレートの中で汗をダラダラかいて
必死に言い訳を考えていた。
ギルドマスターも
なにか不快なことがあったか?
もしや日本を滅ぼしに?
いや乗っ取りにきたか?
など考えているのだった。
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