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帰宅部活動議事録  作者: 五月七日 外
3/5

3話 名前が決まっていないわけではない

タイトル通り、彼の名前が決まっていないわけではない!!……はず

方太郎「ま、まさかお前は!? ……お前はー!」


???「ちょっと待て方太郎。なんでそのテンションで続けられるんだ?」


文夏「ああ、こいつには何言ってもダメだよ。???も早く諦めたほうがいい……って、あれ?」


???「おいおい、文夏は僕の名前を忘れたのかよ?」


文夏「いやいや、???は???だろ。あれ? なんで???の名前言えないの? 方太郎どういうこと!?」


方太郎「どういうことも何も???が自己紹介してないじゃん」


文夏「え、それだけ?」


方太郎「うん。???が自己紹介したら俺たちも???の名前を言えるようになるよ」


???「そうだったのか。ならさっさと自己紹介をすませてしまおう」


文夏「あれ、でも私たちは自己紹介する前に名前を呼べてたような……」


???「僕の名前は???だ。方太郎と文夏の幼馴染みで、クラス委員長もやっている……おい方太郎」


方太郎「はいはいなんですか???くん?」


???「名前を言えないんだが」


方太郎「名前を間違ってるんじゃないか?」


???「いやいや、僕の名前は???だ。自分の名前を間違える訳がないだろ……なあ、僕の名前は???であってるよな?」


文夏「いやぁ、私に聞かれても……???は???でしょ?」


方太郎「ああ。???は???に決まってるじゃないか」


???「だよな……だとしたらなんで僕は名前を言えないんだ?」


方太郎「さあ?」


文夏「よく分かんないけど、とりあえず呼びやすい名前を考えたら?……???はちょっとアレだし」


方太郎「それもそうだな。???はどんな名前がいい」


???「どんなって言われてもなぁ……」



???は悩んでいた。

急に名前を考えるなんてできない。

今は???としか言えないが、???は十数年親しんだ名だ。それ以外の名前はどうしても違和感が生じる。しかし、方太郎たちの言うとおりこのまま???でいるのは色々とまずい。

小説的にまずい。

なによりも僕の人気度的なものが危うい。

……とにかく???は悩んでいた。


文夏「……方太郎」


方太郎「あはは、つい」


文夏「ついじゃない!」


???「よし決めたぞ!」


文夏「はや!?」


???「まあ、悩んでも仕方ないからな。早く決めて慣れたほうが手っ取り早い」


方太郎「うんうん。さすがは???だ」


文夏「さっきまでの悩んでるような描写はなんだったの……」


???「では聞いてくれ! 僕の名は???改め、???だ!」


文夏「え?」


???「あれ?」


方太郎「……なるほど。???はどう足掻いても???みたいだな」


???「この作品、僕の扱い酷くないか」


文夏「これには、さすがに???に同情するしかないね。それに?がいっぱいで訳がわからないし」


???「申し訳ない。僕の実力不足で」


文夏「いや、???は悪くないと思うよ。たぶんこのふざけた作品がいけないし」


方太郎「こら文夏。ふざけた作品なんて俺たちが言ったらだめだろ」


文夏「方太郎が言うな」


???「文夏の言うとおりだぞ方太郎。この作品は帰宅部の高校生がひょんなことから人助けに目覚め、最終的には世界平和のために立ち上がる壮大な物語なのだから!」


文夏「???……どう考えてもこの作品は違うと思うよ」


???「え?」


方太郎「そうそう。この作品は帰宅部の高校生がダラダラ過ごす物語なんだから」


文夏「まあ、その辺も今となってはちょっと怪しいけどね」


???「つまりは、僕もダラダラ過ごさなくてはならないのか」


方太郎「そうゆうこと」


???「なるほど。ではダラけてみる!」


文夏「そんなに気合いいれてる時点で、ダラけてないと思うんだけど……」


???「……うん?なんか額に変な感覚がするんだが……二人とも、僕の額に何かついてないか?」


方太郎「おおう……今回はなにかと凄いな」


文夏「これは、さすがに……ぷふっ」


???「なに笑ってるんだよ」


文夏「ごめんごめん。鏡見てみぃ?」



そう言って、笑いを堪えきれない様子の文夏から借りた鏡には僕の顔が映っていた。

そして達筆な字で額に一言書かれていた。

次回に続く……と。


???「……次回に続く?」


方太郎「どうやら、今回はここで終わりみたいだなー」


文夏「もう私は何も言いません……」


???「これ、消えるよな?」


方太郎「そんなわけで次回に続く!」


???「なあ! これ消えてくれるよなー!」



次回に続く……続くったら続く。


次回もきっとこんな感じ

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