訓練
「し、死ぬ…」
「馬鹿野郎! 喋れてる時点で死なねえよっ! はよ走れっ!」
「寝かせてくれ…」
「寝たらぶん殴るぞっ! はよ走れ!」
「あ、足が鉛のようだ…」
「気のせいだ! はよ走れ!」
「もう、一日中走ってる気がする…」
「大丈夫だ! 気のせいじゃ無い! はよ走れ!」
「あれ、8軍だよなぁ?」
「ああ、昨日の朝からずっと走らされてる」
「丸一日以上だろ? 地獄だなぁ」
「ただ、スネークス少佐も一緒に走ってるから、文句言い難いよなぁ」
「俺、8軍じゃなくて良かった」
「ほんとそれ! あそこの訓練、マジヤバイ!」
「2軍が天国に見えるなぁ!」
「今日の訓練は、8軍と合同となった! 諸君も見ているだろうが、あそこの訓練は、気合いが入っとる! 我が2軍も、見習うべしだ! では、パトリック少佐、頼むぞ! 儂は陛下に呼ばれとるでな!」
「はい、サイモン中将!」
歩き去る中将に、2軍の兵士達から、恨めしい目が刺さるが、中将は気がつかない。
その中には、もちろんウェインもいる。
8時間後
「パットォォォッッッ! 頼むから休ませろぉぉおおお!」
ひたすら走らされてる2軍の不満を代表して叫んだウェイン。
だが答えは、
「やだ!」




